「おしごと」カテゴリーの記事があまりに少ないので、たまには何か書かなくちゃね。図書館司書のお仕事のほんの一部分だけど。
先日「廊下の掲示板にあった本田美奈子さんの本、ありますか?」と上品なおじさまが、丁寧におっしゃる。
えっ? うちに本田美奈子の本なんて、なかったぞ。これは、絶対...。
しかし念には念を。頭の中味はおくびにも出さず、丁重に下手に出る。
「申し訳ありませんが、どの本かわかりません。その掲示板まで一緒に行きますので、教えていただけませんか?」
予想通り、斎藤美奈子さんだったので、ご希望の本をお出しする。平凡な名前の著者の方が実は間違えやすいので(「群ようこ」なんて、絶対間違えそうもないもんな)、おじさんのような勘違いは、むしろわかりやすい。
それよりは、果たしてお客様の質問が間違いなのか、正しいのか判然としない場合の方が、はるかに厄介だ。まず正誤から確認していかなくちゃいけないから、一手間多くなる。
特に本のタイトルを言って「この本、無いですか?」と聞いて来る人には、要注意。PC検索しても画面にタイトルが現れない時には、頭の中のタイトルの記憶をフル稼働させると、妖怪アンテナのように、立ち上がって来る微妙に違うタイトルがヒットすることも、たまにある。
本というものは、やはり機械だけで処理しきれないモノだと思う。
それから、貪欲に貸出冊数の増加を狙うために、漁師さんのように「しかけ」をつくるのも面白い。この「しかけ」にまんまと引っかかるお客さんがいれば、心中、「愉快、愉快」と扇子を使っている風情だ。
スーパーのレジ前で順番を待つ間、レジ前に陳列された商品に、なんとなく手が出ることはないだろうか? たとえばガムやチョコレートやのし袋、リップクリームやハンドクリームのようなものに、ふらふらと手を出して清算間際の買い物かごにインしてしまう、とか。
この「ガッチリ買いまショウ」(古い!)における「グリコ・ワンタッチカレー効果」ともいうべき?商品陳列方法に触発され、私もカウンター近くにいくつも本のコーナーをつくってみた。
「お客さん、メインの本はお持ちでしょうけど、隙間時間に読むような、生活お役立ち本とかあっても、便利でっせ。マンガもたまには、ええもんや。え? そんな時間はない? なら、スピード家事とか時間管理術の本読んで、時間つくりなはれ」
そういうラインナップで、ブックナンパをしかけてます。
先日「廊下の掲示板にあった本田美奈子さんの本、ありますか?」と上品なおじさまが、丁寧におっしゃる。
えっ? うちに本田美奈子の本なんて、なかったぞ。これは、絶対...。
しかし念には念を。頭の中味はおくびにも出さず、丁重に下手に出る。
「申し訳ありませんが、どの本かわかりません。その掲示板まで一緒に行きますので、教えていただけませんか?」
予想通り、斎藤美奈子さんだったので、ご希望の本をお出しする。平凡な名前の著者の方が実は間違えやすいので(「群ようこ」なんて、絶対間違えそうもないもんな)、おじさんのような勘違いは、むしろわかりやすい。
それよりは、果たしてお客様の質問が間違いなのか、正しいのか判然としない場合の方が、はるかに厄介だ。まず正誤から確認していかなくちゃいけないから、一手間多くなる。
特に本のタイトルを言って「この本、無いですか?」と聞いて来る人には、要注意。PC検索しても画面にタイトルが現れない時には、頭の中のタイトルの記憶をフル稼働させると、妖怪アンテナのように、立ち上がって来る微妙に違うタイトルがヒットすることも、たまにある。
本というものは、やはり機械だけで処理しきれないモノだと思う。
それから、貪欲に貸出冊数の増加を狙うために、漁師さんのように「しかけ」をつくるのも面白い。この「しかけ」にまんまと引っかかるお客さんがいれば、心中、「愉快、愉快」と扇子を使っている風情だ。
スーパーのレジ前で順番を待つ間、レジ前に陳列された商品に、なんとなく手が出ることはないだろうか? たとえばガムやチョコレートやのし袋、リップクリームやハンドクリームのようなものに、ふらふらと手を出して清算間際の買い物かごにインしてしまう、とか。
この「ガッチリ買いまショウ」(古い!)における「グリコ・ワンタッチカレー効果」ともいうべき?商品陳列方法に触発され、私もカウンター近くにいくつも本のコーナーをつくってみた。
「お客さん、メインの本はお持ちでしょうけど、隙間時間に読むような、生活お役立ち本とかあっても、便利でっせ。マンガもたまには、ええもんや。え? そんな時間はない? なら、スピード家事とか時間管理術の本読んで、時間つくりなはれ」
そういうラインナップで、ブックナンパをしかけてます。