花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

ネーキッド種子

2019年01月18日 | 環境システム科
これは何という野菜の種子でしょうか。
そういわれて答えられる人は少ないと思います。
実はこれはホウレンソウの種子なのです。
ホウレンソウはアカザ科の1年草。
アカザといえばみなさんの空き地に
必ずといっていいほど生えている通称「雑草」です。
この植物は花弁、つまりきれいな花びらがありません。
したがってダイコンのような花をイメージして見ていると
いつ咲いているかよくわかりません。
さて結実したホウレンソウの種子は三角に近い形で
硬い殻に覆われています。これでもちゃんと発芽しますが、
殻に水分が染み込むまで時間がかかります。
またそんな状態なので早く発芽するものもあれば
しばらくしないと芽が出てこないものもあります。
自然に生きる植物であれば問題ありませんが
ホウレンソウを栽培して販売しようという農家にとっては
この生育のばらつきは管理や収穫作業上、効率が悪く問題です。
そこでこのような殻をむいたネーキッド種子が販売されるようになりました。
殻がなく、このように丸いため、
知らないとホウレンソウには思えません。。
裸の種子は以前からありましたが、
生育が早い水耕栽培が多くなってきた近年は
このようなホウレンソウ種子が当たり前になりつつあります。
種苗店やDIY店で売っているホウレンソウ種子。
普通の種子とネーキッド種子があるので
比べてみると面白いと思います。
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名久井農業高校ってどんな学校?

2019年01月18日 | 学校
3学期といえば卒業式ですが、入学試験の季節でもあります。
それに伴って名久井農業高校がどんな学校なのか
調べている中学生もいるかと思います。
なぜなら農業を学べる高校は
77校ある県立及び私立高校の中で、10校もない少数派だからです。
さらに八戸市ではなく南部町にあるため
八戸市に住む中学生にとって身近な学校ではありません。
マイノリティーであること、そして八戸市内にないこと、
さらに農業高校出身の中学校の先生が少ないことの理由から
多くの中学生が本当の農業高校を理解していないと思われます。
そこでちょっとだけご紹介します。
農業高校はもちろん、農業に関する分野を体験的に学び
その担い手や技術者を育てる専門高校です。
しかし農業に関する分野とは、農家だけではありません。
農業資材や機械の開発販売、作物や動物の育種、気象観測、
食品の加工品開発、野菜や花など農産物の流通販売、
またフラワーアレンジやワークウェア開発など
ファッションやデザイン的な分野までとかなり広いのです。
さらに最近は介護や医療現場との連携、教育分野、アウトドア分野、
そしてドローンやロボットなどの先端技術関係や
自然保護など世界の環境問題までも農業の守備範囲になっています。
このように農業は商業や工業まで取り組んだ総合産業なので
将来、興味のあるどのような分野でも進めるのが大きな魅力です。
したがって大学までいくと農学は人気なのです。
さらに名久井農業高校は本格的な工業を学べるコースもある
環境システム科を有する全国でも珍しい高校です。
ざっと学習分野を紹介しましたが、おそらく中学生のみなさんのイメージとは
ずいぶん違うのではないでしょうか。
これを機会にちょっと農業について調べてみてはいかがですか。
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