花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

設計図

2020年03月08日 | 学校
ここに1冊の本があります。
中には公園の設計図のようなものと
実際にそれを写真で撮影したものの両方が載っていて
比較しながら見ることができます。
でもこれは造園の授業で使う資料図表ではありません。
なんとすべて名久井農業高校のキャンパスなのです。
名農は昭和60年、緑化推進運動功労者として内閣総理大臣賞を受賞しましたが
この冊子は受賞を記念して出版されました。あれから35年。
樹木は大きくなり、逆に伐採する作業が少し行われていますが
これは当時の様子を知るうえでとても興味深い資料です。
右下に美しくデザインされたテーマパークのような写真があります。
こんな場所でゆっくり昼休みや放課後を過ごせたらどんなに素敵でしょう。
ところが残念ながら現在、このような場所はありません。
いったいここはどこだったのか地図で探って見るとびっくり。
なんと現在、ハンターズの本拠地となってる馴化温室が建っているところです。
受賞後、時代とともに何度か学科再編が行われました。
おそらく新学科の学習の場を作るため、公園が取り壊されたのだと思われます。
また現在、馴化温室前の駐車場は、かつて盆栽置き場や生垣の見本園として
整備されていたこともわかります。
この本を元に現在の植栽マップを作って見るのも
面白い学習になるかもしれません。
貴重な資料を残してくださった先輩方に感謝です。
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フローラが見た夢

2020年03月08日 | 研究
温室の中で苗木が越冬しています。これはお茶の木です。
温暖化が進んでいる現在、将来は栽培する作物も変化すると予想されています。
そこでハンターズは先回りして、お茶の木の栽培に挑もうとしているのです。
そもそもお茶はツバキの仲間ですが、寒さにはあまり強くありません。
そのため、お茶や柑橘類は南の植物というイメージがあります。
でも調べてみると北限のお茶というのは意外にも北にありました。
新潟県は今も有名ですが、お茶を飲む習慣が日本中に広がったのか
秋田県、そして青森県の黒石、さらに北海道にまで栽培記録が残されています。
そうであればここ青森県南部町でも栽培できるかもしれません。
もちろん品質の良いお茶を作るには霧が発生するような場所など
いくつかポイントがあるようですが、まずは越冬できるかを温室で試したのです。
もう少し大きくなったら露地に植え付け、次は屋外での越冬チャレンジです。
そういえば確か2代目フローラの男子メンバーが、
自分たちでお茶を栽培して文化祭で試飲してもらおうという
なかなかユニークな提案をしてくれたことがあります。
チャレンジが大好きなフローラはそれに応える予定でしたが、東日本大震災が発生。
フローラは津波被害を受けたサクラソウを救うため
急遽、すべての研究を休止してレスキュー活動に取り組んだため
このチャレンジが実現することはありませんでした。
まもなく9年目の3.11。
ハンターズはそんな先輩の見た夢に挑みます。
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