花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

カクタスライトの応用 ?

2020年03月22日 | 研究
カクタスライトによく似ています。
確かに仕組みは同じですが、サボテンではなくバラが一輪飾られています。
これは一輪挿しです。やはりパソコンのUSBから電気を供給して
花瓶の底が光るのですが、LEDの種類が違います。
何とUV-LED、つまり紫外線光を発しているのです。
それはどうしてでしょう。この写真ではよく見えませんが
花瓶の中にイクラの粒のようなガラス玉がたくさん入っています。
とはいっても装飾のためではありません。
なんとこのガラス玉、酸化チタンコーティングされているのです。
紫外線と酸化チタン。もうお分かりになったと思います。
光触媒です。花瓶の中で光触媒反応を起こさせることで
水の中に発生する雑菌を抑え、花を長持ちさせるアイデアなのです。
花、特にバラはベントネックといって花首がすぐ折れてしまいます。
これは茎の道管(導管)に雑菌が詰まって、水の吸い上げを邪魔するから。
だから光触媒反応で花瓶の中の水を殺菌しようと考えたのです。
実証試験では無処理のものより平均1週間弱長持ちすることがわかっています。
このアイデアで初めて京都大学で開催されるテクノ愛に参加した記憶があります。
でも長持ちするとはいってもたった1週間。
今よく考えると、大した性能ではありませんね。
これまた懐かしい作品です。
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最初だけよ !

2020年03月22日 | 環境システム科
カクタスライトの裏話を紹介します。
製作時、生物工学研究室のメンバー総出で大量に播種するのですが
播種した人だけが見ることができる面白い現象がありました。
それがサボテンの発芽。すりこぎ状のサボテンでも、ウチワサボテンでも
何と最初は鬼のように2本の角が生えて出てくるのです。
理由は簡単。サボテンは双子葉植物なんです。
大きくなるに従って角は無くなってしまうので
残念ながら、みなさんにお届けすることにはもうありません。
育てたものだけが見ることができる珍百景です。
なおこの写真では右の角に種皮が引っかかっています。
ちなみにサボテンのトゲは葉が変形したもの。
乾燥地で育つサボテンが、朝霧などの水分を集めるためにトゲになったそうです。
さてこのサボテン、1年以上も楽しめますが、次第に大きくなってきます。
その時は試験管から取り出して鉢に植えると
もっと大きく育てることができます。
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