教団「二次元愛」

リアルワールドに見切りをつけ、二次元に生きる男の生き様 (ニコニコでは「てとろでP」)

「ドルアーガ」の意味

2009-07-18 00:01:39 | オタネタ全般
GONZOでアニメ化もされているかの有名なレトゲ「ドルアーガの塔」。

この作品は随所に古代メソポタミアのギルガメッシュ神話のネタがちりばめられている。
たとえば・・・

ギルガメス → ギルガメッシュ(ビルガメシュ)
イシター → イシュタル
エンキ(の槍) → エンキドゥ(の槍)
マーダック → マルドゥーク
Aegis of Uruk → Urukは実在の都市

といった感じだ。
また、聖書で有名なバベルの塔も古代メソポタミアが元ネタであろうと言われているし、そしてドルアーガの塔はバベルの塔を強く意識しているのは間違いない。
(ちなみに、古代メソポタミアの遺跡のなかで、「ここがバベルの塔だったに違いない」と認定されかけた場所まである)

さて、「ドルアーガの塔」のうちドルアーガってどういう意味なのだろうか?

公式資料としては、ドルアーガという名前の悪魔(ラスボス)がいるということになっている。
しかし、ただの固有名詞でかたづけていいものだろうか?
きっと古代メソポタミア関連の特別な意味が与えられているのではないだろうか?

わたしはその仮定のもと、無謀にもドルアーガという単語の日本語訳を試みたわけである。



ドルアーガのスペルはDruagaとなっている。
当然ながら現地語スペルは無い。
手掛かりはかなり少ないと見た。

古代メソポタミアということは、きっとシュメール語かアッカド語に違いあるまい。
さて次はそれ系の本の入手が必要だ。

そして都合の良いことにそれ系の本というものが存在する。
「アッカド語 ~楔形文字と文法~」(※1)
という本だ。

準備はできたのでDruagaの中身の単語を1こづつ分解して日本語に翻訳していく。

d : シュメール語で神名につける限定詞
ru : シュメール語で「投げる」「落とす」
aga : シュメール語で「冠」「斧」「怒り」「北風」

いろんな訳し方がありそうだが・・・
「ドルアーガ」とは「投斧の神」。

公式設定では悪魔らしいので、その設定も追加すると・・・
「ドルアーガ」とは「投斧の魔神」。

そしてアニメ版ドルアーガでは、ドルアーガは神とも呼ばれる。
したがって神を表す “d” がつくのは文法として正しい。

なんだかけっこうソレっぽい感じになってしまったぞ(笑)。



追伸:

シュメール語の限定詞 “d” は発音しないらしい。
なので、Druagaの英語読みは「ドルアーガ」だが、現地語をカタカナにすると「ルアガ」になるかな??



【※1 アッカド語 ~楔形文字と文法~】
古代の歴史ロマン①
アッカド語 ~楔形文字と文法~
飯島 紀
国際語学社
ISBN4-87731-121-1

http://www.amazon.co.jp/%E5%8F%A4%E4%BB%A3%E3%81%AE%E6%AD%B4%E5%8F%B2%E3%83%AD%E3%83%9E%E3%83%B31-%E3%82%A2%E3%83%83%E3%82%AB%E3%83%89%E8%AA%9E%C2%97%E6%A5%94%E5%BD%A2%E6%96%87%E5%AD%97%E3%81%A8%E6%96%87%E6%B3%95-%E9%A3%AF%E5%B3%B6-%E7%B4%80/dp/4877311211