順風ESSAYS

日々の生活で感じたことを綴っていきます

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法学部の学生時代から、日記・エッセイ・小説等を書いているブログです。
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ソニック ラッシュ(ニンテンドーDSソフト)

2007年12月31日 | ゲーム紹介
ソニック ラッシュ(amazon)

今年はゲーム業界が好調ということで好ましいこと限りないのだが、悲しいかな私の身上としてゲームに時間を使うことは許されていない。将来的にもゲームに勤しむチャンスはあまりないと思われるので、今年がゲーム納めになるかもしれない(大学入学当時いつかFF10をやりたいと言っていたが結局やっていないなあ)。そんな本年に取り組んだゲームは、中古で1880円で買った2005年発売のDSソフト「ソニック ラッシュ」である。せっかくの新作ソフトを経験しないままというのは残念な気もするが、このソフトは非常に完成度が高い。実験作が多いDSソフトの中で群を抜いて出来がよい。しかしプレイ人口が少ないため、思いを共有できる機会がほとんどない。

以下、プレイ記録。ソニックはスピード、ブレイズはトリックでスコアを稼ぐという傾向が出ている。スコアは、80000以上でランクA、100000以上でランクSになる。タイムは、太字にしたところがイイ線をいっていると個人的に思っている(何分、比較対象がないもので)。

リーフストリームゾーン
ACT1 ハイスコア:106300(ブレイズ)、タイム:0'48"71(ソニック)
ACT2 ハイスコア:107748(ソニック)、タイム:1'14"15(ソニック)

ウォーターパレスゾーン
ACT1 ハイスコア:110230(ブレイズ)、タイム:1'13"42(ソニック)
ACT2 ハイスコア:109345(ブレイズ)、タイム:1'36"96(ブレイズ)

ミラージュロードゾーン
ACT1 ハイスコア:104280(ブレイズ)、タイム:2'43"84(ソニック)
ACT2 ハイスコア:113150(ブレイズ)、タイム:3'03"03(ブレイズ)

ナイトカーニバルゾーン
ACT1 ハイスコア:108150(ブレイズ)、タイム:1'49"50(ソニック)
ACT2 ハイスコア:113500(ブレイズ)、タイム:2'37"32(ソニック)

ヒュージクライシスゾーン
ACT1 ハイスコア:118190(ブレイズ)、タイム:1'59"52(ソニック)
ACT2 ハイスコア:106423(ブレイズ)、タイム:2'31"98(ソニック)

アルティチュードリミットゾーン
ACT1 ハイスコア:111380(ブレイズ)、タイム:2'50"62(ソニック)
ACT2 ハイスコア:110312(ブレイズ)、タイム:2'41"98(ブレイズ)

デッドラインゾーン
ACT1 ハイスコア:114129(ブレイズ)、タイム:2'04"82(ソニック)
ACT2 ハイスコア:114916(ブレイズ)、タイム:2'22"89(ソニック)



ソニック ラッシュ アドベンチャーという続編が出ている。いつかやりたいな。


【2010.10追記】タイム更新しました。

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悲しいクリスマス

2007年12月25日 | 日記
2006年2月24日以来のgooトラックバック練習板利用。テーマは「悲しいクリスマス」。

今年のクリスマスは、風邪で寝ていた。法科大学院に入ってから一度も体調崩してないよ、やっぱり緊張感が違うのかな、と吹聴してまわっていたが、ついにやられてしまった。理由は色々考えることができる。年内の授業が終わり、特に忙しかった最終週をやりきって緊張の糸が切れた。ものすごく寒かった22日の夜に外出する用事があり翌23日が暖かくて体温調節が狂った。幸い熱も大して上がらずインフルエンザではないようで、随分回復してきた。

「悲しいクリスマス」と言えば、自分の話ではないが、数年前、大学の知人が「一人でディズニーランドに行った」というエピソードに勝るものはないと思う。

ぼくはタイガー

2007年12月23日 | essay
しかも強くて丈夫です♪…とはいかない。

「プライド」は一般的に嫌われる言葉である。「君はプライドが高い」と言われれば、多くの人は批判されているように感じるだろう。しかし、仕事や試験、勝負事に取り組むとき、「自分の(あるいはチームの)プライドにかけて」という意識は成功を生む大きな要素である。このような好ましい面があるからこそ、アイスホッケーのドラマや凛とした女性の歌のタイトルにプライドという言葉が使われるのである。一方で、素直に失敗を認めないなど、とるべき態度をとることを邪魔し、否定的な結果をもたらすのも事実である。自尊心は中庸に収まるよう上手に使いこなさなくてはならない。

先日、ふとした巡り合わせから中島敦の「山月記」を高校一年生以来読む機会を得た。高校生のときは文体の難しさから何が書いてあるかよく理解できなかったが、再び読んでみると、実に簡明ではっきりと作者のメッセージが現れているのがわかった。簡単にあらすじを紹介すると、昔中国の優秀な官僚であった主人公が官位を捨て詩人として大成しようとしたが失敗し、失意の中、発狂し姿を消した。翌年出世した官僚仲間がその地を訪れると虎が現れた。その虎は主人公の変わり果てた姿であり、友人に事の経緯を説明し言い残したことを託して別れる、というものである。

主人公は虎になった理由を次のように説明する。臆病な自尊心と尊大な羞恥心。これはすなわち、自分が特に秀でているわけではないと認めたくがないために本気で物事に取り組まず、また、自分が特に秀でていると信じたいがために世間に合わせようとしない、ということである。その帰結として世と離れ、人と遠ざかる。社会性を喪失して行き着く先はもう人ではない。人外の物=虎である。虎は、山中では敵を知らぬ王様である。自分の世界の中では未だに王様であるが、社会は全く関知しない。

このような事態に陥るのは、物語上の人物だけにとどまらない。現実に十分起こりうることである。モームのエッセイ集『サミング・アップ』の一節に友人の話があり、彼はケンブリッジを卒業し弁護士の資格を得ながら文学の道を志すも、意志の力を全く欠いていて結局何も成し遂げなかった、とある。自室=自分の思い通りにいく空間に閉じこもる例は枚挙に暇がない。私も我が身を振り返って、胸の痛む思いがする。

法学の道に進む場合、知識を得るにしてもその範囲は広範で、さらに規範の適用のあり方、事実の整理の仕方、文章表現の仕方など、様々な能力が必要である。そして、全てにおいて独力でまかなうことができる人は稀である。不得意なところ、経験のないところを自覚し、必要ならば先達から教えを受けなければならない。たとえ相手が後輩でも、優れた部分があるならば、教えを受けて自分を高めるべきである。私はこれまで基本的に一人で勉強してきた。自主ゼミをして仲間と知識を分かち合うことはしてこなかった。その背景に「臆病な自尊心と尊大な羞恥心」が少なからずあったことは否定できない。自分の不勉強を悟られたくないという思いが、修練を阻んできたのである。

このままではいけない。遅ればせながら態度を改めようと模索している。しかし「山月記」で最も悲嘆するべきは、主人公は虎になった理由を自覚し反省悔悟しているにもかかわらず、決して人間に戻れないということである。この救われない結末は、人の性質を急に変えるのは難しいこと、また、人生にやり直しがきかないことをあらわしている。現代は社会も発達して、やり直しの機会もある程度見出すことができるようになった。しかしそれにも限界がある。今の自分に照らしふと考えてみて、不安を感じずにはいられない。


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