応えを還すということ。
楽しかったです。
といっても今回も…なんというか…微妙なレポに…
ちなみに客席は1グループごと(たぶん)で空けてたんだけど1階の後方と2階(3階も?)は空けてなかったらしき謎配列…でもそれくらい入ってたんですね〜
そういえば山形県に来たのは9回って言ってた気がするけど違うっけ…山形市でやるのが9年ぶりっていうのとごっちゃになってる?
号泣山形
G10酒田
十五周年山形
ハモリズム天童
45山形
G20酒田
ソウルネ南陽
今回の山形
…なんか抜けてる…?
そして詳しくは言及を避けますけど、わたし個人的に絶っっっっっ対やりたくなかった事をしでかしてるんでほんと5人から1人ずつ引っ叩かれないといけないレベル…あ、接触はアレでしょうから、ディスポの手袋していただいて腹殴ってもらう感じで!そんなレベル!!!だもんでほんと詳細は言及避けます!!!んじゃネタバレいきます!!!
----------ここからネタバレ入ります----------
「ああ、そろそろ出来上がるんだな、綺麗な外観だなぁ」
まだ建設中の『山形県総合文化芸術館』を眺めながら、いつかのわたしは近い未来に彼等が新しくできるホールで歌うことを、そして彼等と一緒に歌うことをぼんやりと想像していた。
その直後、全ての日常がひっくり返ってしまうような事が起きるとも知れずに。
そこから時は経ち2022年。
マスクを着け、なるべく人と近づかないようにし、外出するとしても極力会話は避けて…という生活にもすっかり慣れてきた。むしろマスクを着けずに外出しないと、他人と距離が近いと違和感を覚えるくらいになってきた。
1日に確認される感染者もこの県ではかなり少なくなってきており、それまでと同じような日常を取り戻しつつあるようにも思える。
ただし、ライブの声出しはまだ許されていない。
抑圧を強いられる日々は、少しずつだが確実にわたしを蝕んでいた。実は今年1月にあった”らしい”ファンの集い、丁度その日から始まった蔓延防止対策の所為で諦めざるを得なかった。街ハモで潤っていたはずの心は乾涸びていた。止まらない波が押し寄せるたび、5人と一緒に歌えるその日が来るのを態々遠ざけさせられているように思えた。足し算ではなく、乗算で。
しかし例えばスポーツ界では沿道に来るなと言っているのに集まれば、声も我慢しているように思えなくてやりたい放題にしか見えない。この国では文化など、音楽など消えたとしても痛くも痒くもないと言われているようで、半ばやさぐれたような日々を過ごしていた。
そんな中、ネーミングライツが決まって『やまぎん県民ホール』に変わった『山形県総合文化芸術館』に、彼等がやって来るという。
今度こそ、ちゃんと。
当日、会場の外にツアートラックが停められていて、本当に来ているのだなと実感。
「ああ、あのときできなかった公演の、いわばリベンジが遂に始まるんだな」
そんなことを思いながら席に着き、呼吸を整える。
客入れBGMとして流しているクラシック曲。
17時を回った頃、そのBGMがフェードアウトしてきた…?と思ったと同時に「♪ラララララ…」と聴こえてくる、かつて『日常』だったもの。
その時はそれが当たり前だと思ってやれていたこと。
けれど、いま、それを封じられている。
いつになったら再びできるのか未だにわからない。
ゴスペラーズと一緒に声を合わせて歌うこと。
その瞬間、わたしは全てのことから解放され、『わたし』を生きているんだ、と、心から実感することができた。たぶん、この瞬間がいちばん。
それができない現実を突きつけられているようで、この演出ははっきり言って苦しかった。
中止になったG25の特別編で歌っていたのをWOWOWの放送で聴いた時、泣き崩れたのを思い出す。
だから聴きたくない。
手拍子なんてしたくない。
もうあの時みたいな苦しい想いなんてしたくない。
わたしにとって大切な曲『一筋の軌跡』を5人と一緒に歌えないのなら、聴いたところで意味がない。
けれど周りの他の皆さんは手拍子を続け、その手拍子は次第に大きくなっていき…
いつかの5人が、それぞれ「皆さんが応援してくれるおかげです、ありがとうございました」と口にするのが聞こえる。
村上氏の「それではもう一曲聴いてください」
という声。
そして、5人のブレスが聴こえ…
『NEVER STOP』で彼等が登場した瞬間の拍手は「待ってたよ!」と言わんばかりだったように聞こえた。
すごいと言われた秋田の盛り上がりがどれくらいだったのかわからないが、上の階からも拍手が降り注いでくる。
盛り上がりの勢いそのままに、曲は『靴は履いたまま』へ。
なぜか自分の意思とは関係なしに、口元が綻んでいくのがわかった。
知っている。この曲の展開は紛れもなく…『シークレット』。
息をつく暇もなく『パスワード』。
耳が、鼓膜が覚えている。目が、水晶体が覚えている。全身の皮膚が、細胞ひとつひとつが覚えている。
わたしは、この曲たちの歌詞を口ずさみ、振りに合わせ、体を揺らし、曲に身を預けていたこと。
あのときの感覚を取り戻せそうな気がしていること。
けれどそのまま曲に身を任せ、歌詞を口ずさんだら思わず声が出てしまうのではないか。そう思い、マスクの中で幾度となく開きかけた口を閉じた。
歌い終わり「このままの勢いで〜…って、休んでるメンバーもいるので、どうぞ皆さんもお座りください」と客席に笑顔を向ける酒井氏。
「僕等に力をくれた曲を何曲か」という前振りのあと『ひとり』。彼等にしか紡げないハーモニーに圧倒される。
『ミモザ』ではG20千葉で泣いたことを思い出した。
続く『約束の季節』は去年の高崎で泣き、そっちはどうして泣いたのか自分でもわからないままだったことも。
曲が終わって「黒沢、あの頃の俺らは今の俺らのこと、認めてくれてっかな」と話しかける村上氏。
あの頃を思い出しながら歌いだしたのは『Street Corner Symphony』。冒頭の『♪Oh〜Street Corner Symphony』と歌うが、次第にクラップ音が聴こえてきて…『マジックナンバー』に移行する。
『♪息吸う暇さえないね』と歌う安岡氏だが、それに加えて縦横無尽にステージを駆け回っているので、フィジカルの強さに驚かされる。
村上氏が「タダだから観てほしい!」と熱弁しつつ歌い始めた『風が聴こえる』。
観てほしいと言っていたのはこちら。
https://youtu.be/rD24gOa9lP4
360 Reality Audio対応のイヤホンも売られているのを最近知った。
彼等に囲まれて歌ってもらうことは実際には叶わないけれど、対応のオーディオがあればその擬似体験がこの動画でできるというわけ。
間髪入れず、郷ひろみさんに提供した『五時までに』が始まる。
北山氏が2012年…ちょうど10年前にソロツアー「春休み」で来た時も歌っていたし、その前に2009年の苗場でも北山氏が1人で歌っていたのを思い出した。ちょうどそのとき、自分としては遠くに住んでいると思える人とお付き合いをしていたから当時の自分と重ねてしまう。良い思い出ばかりではないが…
ここで初のセルフカバーアルバムであるThe Gospellers Works 2の話に。
そこから始まる『DONUTS』、テゴマスに提供しただけあって甘酸っぱくてポップな曲。安岡氏の歌声がぴったりマッチする。
酒井氏の「♪You belong to me 君は僕のもの」の部分も印象的。
休憩を挟んで始まった『ラヴ・ノーツ』。
「♪声にならないほど君が好きだから」
「♪誰よりも君だけを愛してるよ」
「♪もう一度君に会いたくて」
わたしは、そんなことを言われるに値する人間だろうか。
先月の仙台公演の時のことも相まって、そんな考えが頭をもたげてしまう。
続いて黒沢氏の真骨頂である『永遠に』。マイクなしで歌うのをまた聴けるのは、いつになるだろうか。そんなことばかり考えてしまう。
スツールが用意され、座って歌う『風をつかまえて』。ライヴハウスからハーモニーをで聴いた時のことを思い出す。
続いて『Right on, Babe』。この曲を改めて聴くと、ハモりの凄まじさを思い知らされる。サビに入る前や、サビで3回続くうち3度目のGet it onなど。
そこからの、雰囲気はがらっと変わって『いろは2010』。これはもう高崎音楽祭で何度も聴いたので、どれだけ盛り上がるか知っている。
酒井氏が促す怒涛のバンドメンバーソロ。
早く声が出せる世の中になって欲しいとつくづく思う。手拍子ではこの気持ちを伝えきるのに間に合わない。
そして出てくるマイクスタンド。
『PRINCESS HUG』『愛のシューティング・スター』と、思わずメンバーの振りに合わせて振り真似をしてしまう。そしてマイクスタンドが出てきたらこれがなくては始まらないと言わんばかりに『1, 2, 3 for 5』。
あの頃と同じように振りを真似する自分がいた。頭ではなく、心がそうしたいと言っていたようだったから。
村上氏が「ゴスペラーズの星を見つけてほしい」と言って始まった『星屑の街』。
不意に5人の歌声だけを感じたくなって少しだけ目を閉じ、再び開いた瞬間、ステージには星空のようなライトが広がっていた。
そこから『ヒカリ』を歌うのは好判断。
ラヴ・ノーツと同様の理由で「♪あなたをずっと守るから」という歌詞には、まだ戸惑ってしまうが。
そして『あたらしい世界』。
希望だと思った。彼等が歌うことでもたらされるものは、希望なんだと。
5人は一旦ステージを後にする。
拍手のテンポが速い。
いつものライヴなら次第にテンポが揃っていき、手拍子のようになるのだが、なかなか揃わない。でも、これはこれで地方公演ならではといった感じで良い。
すぐにステージへ戻ってきた5人。25周年で作った歌、ということで歌うのは『VOXers』。
そりゃ25年も過ぎればそうでしょ、と言われるかも知れないが、彼等のハーモニーはますます円熟味を増している。
サビでそれぞれバラバラに歌うのに、何故かまとまった塊のように感じる不思議。やはりこれも、この5人にしか歌えない曲なのだ。
最後に1人ずつ話す。話していたことで特に印象的だったのは、北山氏と酒井氏の言葉。
細かいニュアンスまでは覚えていないが、北山氏は「このご時世で来るのを我慢している人のためにもここを守り続けなきゃいけない、それは今日来てくれた皆さんがいるからずっと続けていける、次に会う時はマスクが取れていたらいいな」、酒井氏は「2年前にライブができなくなってから、ネットを繋げてハモってみようとしたり、無観客のライブをやったり、そのうちお客さんを入れてできるようになって、立ち上がれるようになって、次は何ができるだろうと思っている。今日は2階席・3階席からも拍手が降り注いでいて寂しいと思うことはなかった」…と告げていた。
そして、最後の曲。
『BRIDGE』
こんなに歌詞がずっしりと重みを持って伝わってくるなんて。
この歌も、やはり希望だ。
また一緒に歌いたい。
その希望は、持ち続けていて良いのだ。きっと。
歌った曲は(順不同)
NEVER STOP
靴は履いたまま
シークレット
パスワード
ひとり
ミモザ
約束の季節
Street Corner Symphony…と見せかけてマジックナンバー
風が聴こえる
五時までに
DONUTS
ラヴ・ノーツ
永遠に
風をつかまえて
Right on, Babe
いろは2010+バンドメンバーソロ
PRINCESS HUG
愛のシューティング・スター
1, 2, 3 for 5
星屑の街
ヒカリ
あたらしい世界
VOXers
BRIDGE
----------ここまでネタバレです----------
はい。
なんとなくいつもと毛色を変えてみました。
でもなんか言葉足らずな気もするけど…あの、しでかした件が絡んでくるのでね…(自重)
あとネタバレにはならないと思う話。
どこだか忘れたけど酒井氏が曲の最中にカエルみたいに脚をピョンピョンさせてて、どうした…?と思ったw
そういえばどのタイミングだったか、25周年の時にこの会場来るはずだったって言ってて、その時チケット買った人もいると思うって話してた時、手を挙げた人もちらほらいたけど自分にそんな勇気はなかった…
ほんとだったらあの辺に座ってるはずだったのになと思いながらも。
あ!そうそう!
今回ドラムが坂東慧さんではなく(T-SQUAREもツアーがあるので)菅野知明さんだった。
MISIA様のバックバンドも担当されてて、ツアーもあるけどほんと奇跡的にスケジュールが合ったそうな。
手首のスナップがよく見えてほんと良かった…
福島の延期公演話もどっかでちょろっとしてたな…
あと山形の話ということで
村 温泉の中では銀山温泉が一番好き(一時期デスクトップ画にしてたらしい)
黒 前日カレー屋さんに行った。カレーの味で作った人の出身地がわかるようになってきて、そのお店の人はニューデリーで読みが当たった
安 数年前に黒沢氏とJA全農COUNT DOWN JAPANのゲストで山形に来たとき終わってから2人で上山のワイナリー(高畠じゃなくて???と思ったけどタケダワイナリーあたりなんじゃないかって言われた)に行ったのが良かった
残る2スペ、互いに顔を見合わせ
北「何かないの、パンでも猫でもうどんでも」
(と言う北山氏からは何もなかった)
酒「(パン屋さん…失念)に行ったら午前中で売り切れてて、へー!って言って帰ってきた。あと駅にあんこが入った大判焼きのお店があったけどお休みだった」(???あじまんのこと???あじまんなら冬しかやってないけどあじまんはいいぞあんこたっぷりで)
そういえば最後の1人ずつの話、2スペ以外大部分を忘れてしまった()
最後のマイクなしご挨拶(そういえば手も繋いでたし、なんならステージの転がしより前に来てくれてた)は酒井氏。「あ〜り〜が〜と〜ございました〜!!!」って言ってた…はず…これ間違えてたら相当やばいやつじゃん。
てなところですかね。
以上ですよ。
と思ってたけど後日見直したらとんでもない変換間違いしてたことに気付いて愕然。
いやこの記事だけじゃないけど…はちゃめちゃに大事やんけ…_| ̄|○
あと酒井氏が行きたがってたパン屋さん、いつだか忘れたけどテレビだか雑誌だかに取り上げられててわたしも行ってみたいなって思ったまま行かないままだった所だった…ほんと人気店らしいですよ。車で行かないときついけどどこ停めたらいいかわからんっていうアレですけど。しかし酒井氏は何で把握したのだろう…
楽しかったです。
といっても今回も…なんというか…微妙なレポに…
ちなみに客席は1グループごと(たぶん)で空けてたんだけど1階の後方と2階(3階も?)は空けてなかったらしき謎配列…でもそれくらい入ってたんですね〜
そういえば山形県に来たのは9回って言ってた気がするけど違うっけ…山形市でやるのが9年ぶりっていうのとごっちゃになってる?
号泣山形
G10酒田
十五周年山形
ハモリズム天童
45山形
G20酒田
ソウルネ南陽
今回の山形
…なんか抜けてる…?
そして詳しくは言及を避けますけど、わたし個人的に絶っっっっっ対やりたくなかった事をしでかしてるんでほんと5人から1人ずつ引っ叩かれないといけないレベル…あ、接触はアレでしょうから、ディスポの手袋していただいて腹殴ってもらう感じで!そんなレベル!!!だもんでほんと詳細は言及避けます!!!んじゃネタバレいきます!!!
----------ここからネタバレ入ります----------
「ああ、そろそろ出来上がるんだな、綺麗な外観だなぁ」
まだ建設中の『山形県総合文化芸術館』を眺めながら、いつかのわたしは近い未来に彼等が新しくできるホールで歌うことを、そして彼等と一緒に歌うことをぼんやりと想像していた。
その直後、全ての日常がひっくり返ってしまうような事が起きるとも知れずに。
そこから時は経ち2022年。
マスクを着け、なるべく人と近づかないようにし、外出するとしても極力会話は避けて…という生活にもすっかり慣れてきた。むしろマスクを着けずに外出しないと、他人と距離が近いと違和感を覚えるくらいになってきた。
1日に確認される感染者もこの県ではかなり少なくなってきており、それまでと同じような日常を取り戻しつつあるようにも思える。
ただし、ライブの声出しはまだ許されていない。
抑圧を強いられる日々は、少しずつだが確実にわたしを蝕んでいた。実は今年1月にあった”らしい”ファンの集い、丁度その日から始まった蔓延防止対策の所為で諦めざるを得なかった。街ハモで潤っていたはずの心は乾涸びていた。止まらない波が押し寄せるたび、5人と一緒に歌えるその日が来るのを態々遠ざけさせられているように思えた。足し算ではなく、乗算で。
しかし例えばスポーツ界では沿道に来るなと言っているのに集まれば、声も我慢しているように思えなくてやりたい放題にしか見えない。この国では文化など、音楽など消えたとしても痛くも痒くもないと言われているようで、半ばやさぐれたような日々を過ごしていた。
そんな中、ネーミングライツが決まって『やまぎん県民ホール』に変わった『山形県総合文化芸術館』に、彼等がやって来るという。
今度こそ、ちゃんと。
当日、会場の外にツアートラックが停められていて、本当に来ているのだなと実感。
「ああ、あのときできなかった公演の、いわばリベンジが遂に始まるんだな」
そんなことを思いながら席に着き、呼吸を整える。
客入れBGMとして流しているクラシック曲。
17時を回った頃、そのBGMがフェードアウトしてきた…?と思ったと同時に「♪ラララララ…」と聴こえてくる、かつて『日常』だったもの。
その時はそれが当たり前だと思ってやれていたこと。
けれど、いま、それを封じられている。
いつになったら再びできるのか未だにわからない。
ゴスペラーズと一緒に声を合わせて歌うこと。
その瞬間、わたしは全てのことから解放され、『わたし』を生きているんだ、と、心から実感することができた。たぶん、この瞬間がいちばん。
それができない現実を突きつけられているようで、この演出ははっきり言って苦しかった。
中止になったG25の特別編で歌っていたのをWOWOWの放送で聴いた時、泣き崩れたのを思い出す。
だから聴きたくない。
手拍子なんてしたくない。
もうあの時みたいな苦しい想いなんてしたくない。
わたしにとって大切な曲『一筋の軌跡』を5人と一緒に歌えないのなら、聴いたところで意味がない。
けれど周りの他の皆さんは手拍子を続け、その手拍子は次第に大きくなっていき…
いつかの5人が、それぞれ「皆さんが応援してくれるおかげです、ありがとうございました」と口にするのが聞こえる。
村上氏の「それではもう一曲聴いてください」
という声。
そして、5人のブレスが聴こえ…
『NEVER STOP』で彼等が登場した瞬間の拍手は「待ってたよ!」と言わんばかりだったように聞こえた。
すごいと言われた秋田の盛り上がりがどれくらいだったのかわからないが、上の階からも拍手が降り注いでくる。
盛り上がりの勢いそのままに、曲は『靴は履いたまま』へ。
なぜか自分の意思とは関係なしに、口元が綻んでいくのがわかった。
知っている。この曲の展開は紛れもなく…『シークレット』。
息をつく暇もなく『パスワード』。
耳が、鼓膜が覚えている。目が、水晶体が覚えている。全身の皮膚が、細胞ひとつひとつが覚えている。
わたしは、この曲たちの歌詞を口ずさみ、振りに合わせ、体を揺らし、曲に身を預けていたこと。
あのときの感覚を取り戻せそうな気がしていること。
けれどそのまま曲に身を任せ、歌詞を口ずさんだら思わず声が出てしまうのではないか。そう思い、マスクの中で幾度となく開きかけた口を閉じた。
歌い終わり「このままの勢いで〜…って、休んでるメンバーもいるので、どうぞ皆さんもお座りください」と客席に笑顔を向ける酒井氏。
「僕等に力をくれた曲を何曲か」という前振りのあと『ひとり』。彼等にしか紡げないハーモニーに圧倒される。
『ミモザ』ではG20千葉で泣いたことを思い出した。
続く『約束の季節』は去年の高崎で泣き、そっちはどうして泣いたのか自分でもわからないままだったことも。
曲が終わって「黒沢、あの頃の俺らは今の俺らのこと、認めてくれてっかな」と話しかける村上氏。
あの頃を思い出しながら歌いだしたのは『Street Corner Symphony』。冒頭の『♪Oh〜Street Corner Symphony』と歌うが、次第にクラップ音が聴こえてきて…『マジックナンバー』に移行する。
『♪息吸う暇さえないね』と歌う安岡氏だが、それに加えて縦横無尽にステージを駆け回っているので、フィジカルの強さに驚かされる。
村上氏が「タダだから観てほしい!」と熱弁しつつ歌い始めた『風が聴こえる』。
観てほしいと言っていたのはこちら。
https://youtu.be/rD24gOa9lP4
360 Reality Audio対応のイヤホンも売られているのを最近知った。
彼等に囲まれて歌ってもらうことは実際には叶わないけれど、対応のオーディオがあればその擬似体験がこの動画でできるというわけ。
間髪入れず、郷ひろみさんに提供した『五時までに』が始まる。
北山氏が2012年…ちょうど10年前にソロツアー「春休み」で来た時も歌っていたし、その前に2009年の苗場でも北山氏が1人で歌っていたのを思い出した。ちょうどそのとき、自分としては遠くに住んでいると思える人とお付き合いをしていたから当時の自分と重ねてしまう。良い思い出ばかりではないが…
ここで初のセルフカバーアルバムであるThe Gospellers Works 2の話に。
そこから始まる『DONUTS』、テゴマスに提供しただけあって甘酸っぱくてポップな曲。安岡氏の歌声がぴったりマッチする。
酒井氏の「♪You belong to me 君は僕のもの」の部分も印象的。
休憩を挟んで始まった『ラヴ・ノーツ』。
「♪声にならないほど君が好きだから」
「♪誰よりも君だけを愛してるよ」
「♪もう一度君に会いたくて」
わたしは、そんなことを言われるに値する人間だろうか。
先月の仙台公演の時のことも相まって、そんな考えが頭をもたげてしまう。
続いて黒沢氏の真骨頂である『永遠に』。マイクなしで歌うのをまた聴けるのは、いつになるだろうか。そんなことばかり考えてしまう。
スツールが用意され、座って歌う『風をつかまえて』。ライヴハウスからハーモニーをで聴いた時のことを思い出す。
続いて『Right on, Babe』。この曲を改めて聴くと、ハモりの凄まじさを思い知らされる。サビに入る前や、サビで3回続くうち3度目のGet it onなど。
そこからの、雰囲気はがらっと変わって『いろは2010』。これはもう高崎音楽祭で何度も聴いたので、どれだけ盛り上がるか知っている。
酒井氏が促す怒涛のバンドメンバーソロ。
早く声が出せる世の中になって欲しいとつくづく思う。手拍子ではこの気持ちを伝えきるのに間に合わない。
そして出てくるマイクスタンド。
『PRINCESS HUG』『愛のシューティング・スター』と、思わずメンバーの振りに合わせて振り真似をしてしまう。そしてマイクスタンドが出てきたらこれがなくては始まらないと言わんばかりに『1, 2, 3 for 5』。
あの頃と同じように振りを真似する自分がいた。頭ではなく、心がそうしたいと言っていたようだったから。
村上氏が「ゴスペラーズの星を見つけてほしい」と言って始まった『星屑の街』。
不意に5人の歌声だけを感じたくなって少しだけ目を閉じ、再び開いた瞬間、ステージには星空のようなライトが広がっていた。
そこから『ヒカリ』を歌うのは好判断。
ラヴ・ノーツと同様の理由で「♪あなたをずっと守るから」という歌詞には、まだ戸惑ってしまうが。
そして『あたらしい世界』。
希望だと思った。彼等が歌うことでもたらされるものは、希望なんだと。
5人は一旦ステージを後にする。
拍手のテンポが速い。
いつものライヴなら次第にテンポが揃っていき、手拍子のようになるのだが、なかなか揃わない。でも、これはこれで地方公演ならではといった感じで良い。
すぐにステージへ戻ってきた5人。25周年で作った歌、ということで歌うのは『VOXers』。
そりゃ25年も過ぎればそうでしょ、と言われるかも知れないが、彼等のハーモニーはますます円熟味を増している。
サビでそれぞれバラバラに歌うのに、何故かまとまった塊のように感じる不思議。やはりこれも、この5人にしか歌えない曲なのだ。
最後に1人ずつ話す。話していたことで特に印象的だったのは、北山氏と酒井氏の言葉。
細かいニュアンスまでは覚えていないが、北山氏は「このご時世で来るのを我慢している人のためにもここを守り続けなきゃいけない、それは今日来てくれた皆さんがいるからずっと続けていける、次に会う時はマスクが取れていたらいいな」、酒井氏は「2年前にライブができなくなってから、ネットを繋げてハモってみようとしたり、無観客のライブをやったり、そのうちお客さんを入れてできるようになって、立ち上がれるようになって、次は何ができるだろうと思っている。今日は2階席・3階席からも拍手が降り注いでいて寂しいと思うことはなかった」…と告げていた。
そして、最後の曲。
『BRIDGE』
こんなに歌詞がずっしりと重みを持って伝わってくるなんて。
この歌も、やはり希望だ。
また一緒に歌いたい。
その希望は、持ち続けていて良いのだ。きっと。
歌った曲は(順不同)
NEVER STOP
靴は履いたまま
シークレット
パスワード
ひとり
ミモザ
約束の季節
Street Corner Symphony…と見せかけてマジックナンバー
風が聴こえる
五時までに
DONUTS
ラヴ・ノーツ
永遠に
風をつかまえて
Right on, Babe
いろは2010+バンドメンバーソロ
PRINCESS HUG
愛のシューティング・スター
1, 2, 3 for 5
星屑の街
ヒカリ
あたらしい世界
VOXers
BRIDGE
----------ここまでネタバレです----------
はい。
なんとなくいつもと毛色を変えてみました。
でもなんか言葉足らずな気もするけど…あの、しでかした件が絡んでくるのでね…(自重)
あとネタバレにはならないと思う話。
どこだか忘れたけど酒井氏が曲の最中にカエルみたいに脚をピョンピョンさせてて、どうした…?と思ったw
そういえばどのタイミングだったか、25周年の時にこの会場来るはずだったって言ってて、その時チケット買った人もいると思うって話してた時、手を挙げた人もちらほらいたけど自分にそんな勇気はなかった…
ほんとだったらあの辺に座ってるはずだったのになと思いながらも。
あ!そうそう!
今回ドラムが坂東慧さんではなく(T-SQUAREもツアーがあるので)菅野知明さんだった。
MISIA様のバックバンドも担当されてて、ツアーもあるけどほんと奇跡的にスケジュールが合ったそうな。
手首のスナップがよく見えてほんと良かった…
福島の延期公演話もどっかでちょろっとしてたな…
あと山形の話ということで
村 温泉の中では銀山温泉が一番好き(一時期デスクトップ画にしてたらしい)
黒 前日カレー屋さんに行った。カレーの味で作った人の出身地がわかるようになってきて、そのお店の人はニューデリーで読みが当たった
安 数年前に黒沢氏とJA全農COUNT DOWN JAPANのゲストで山形に来たとき終わってから2人で上山のワイナリー(高畠じゃなくて???と思ったけどタケダワイナリーあたりなんじゃないかって言われた)に行ったのが良かった
残る2スペ、互いに顔を見合わせ
北「何かないの、パンでも猫でもうどんでも」
(と言う北山氏からは何もなかった)
酒「(パン屋さん…失念)に行ったら午前中で売り切れてて、へー!って言って帰ってきた。あと駅にあんこが入った大判焼きのお店があったけどお休みだった」(???あじまんのこと???あじまんなら冬しかやってないけどあじまんはいいぞあんこたっぷりで)
そういえば最後の1人ずつの話、2スペ以外大部分を忘れてしまった()
最後のマイクなしご挨拶(そういえば手も繋いでたし、なんならステージの転がしより前に来てくれてた)は酒井氏。「あ〜り〜が〜と〜ございました〜!!!」って言ってた…はず…これ間違えてたら相当やばいやつじゃん。
てなところですかね。
以上ですよ。
と思ってたけど後日見直したらとんでもない変換間違いしてたことに気付いて愕然。
いやこの記事だけじゃないけど…はちゃめちゃに大事やんけ…_| ̄|○
あと酒井氏が行きたがってたパン屋さん、いつだか忘れたけどテレビだか雑誌だかに取り上げられててわたしも行ってみたいなって思ったまま行かないままだった所だった…ほんと人気店らしいですよ。車で行かないときついけどどこ停めたらいいかわからんっていうアレですけど。しかし酒井氏は何で把握したのだろう…