PURPLE DOT(別館)

超個人的備忘ログです。
不定期更新、記憶曖昧、自分にしかわからない記述多々。
ただの参考記録です、ご寛恕ください。

ひとりぼっちひとりごち

2016-06-26 19:19:11 | 日記
突然ですが
「ひとりぼっち惑星」
っていうアプリ、知っていますか。

生き物が誰もいなくなった星では、人工知能同士が戦争をしている。
あなたは戦争で壊れた人工知能の部品を拾ってアンテナを作る。
そうしたら、どこかから送信された、名もなき人の声が聞こえてくるかも…

っていう。
で、これ、部品をたっくさん集めると、
自分から送信もできるようになるはずなんです。
だから、自分も世界観壊さないようなショートストーリーでも作って送信しようとしたんです。
そしたら…エラー。_| ̄|○
しかも一回分無駄にしたよ!ひどい!ヽ(;▽;)ノ
なもんで、腹いせに、ここに投下します。笑
こういうのあんまり作ったことないんで色々おかしいと思いますけど、
暇つぶしにでも、どうぞ。

*****

ここから遠く離れたどこかに
青い 青い 星がありました
皆さんが習った地球とよく似ていますが、少し違います
決定的に違うのは
物を動かすエネルギーは
人の感情から
作り出されるということ

喜び 悲しみ 怒り 恐怖
そういったものを
人の頭に付けた機械で吸い上げて
エネルギーにしてしまうのでした
吸い上げられた感情は
その人の頭から消えるので
みんな穏やかに暮らしていました

エネルギーの量は
感情によって差があります
また
その感情をどれだけ抱いたかによっても差がありました
怒りは比較的大きなエネルギー
でも それを上回る悲しみのエネルギー
といったように
まちまちで 個人差もありました

そのエネルギーを感知して
測って 吸い上げているのは
人々が途方もない時間をかけて作り上げた
いわゆるスパコンと呼ばれるものでした
人々はスパコンがいつまでも働くように
最高の人工知能を埋め込み
悪いところがあれば自分でアップデートできるよう
プログラムしました
自分で考え、自分で日々学習し、自分で自分を直せる
しかもエネルギーさえあれば無限に動くのです
夢のような機械です

スパコンが何度目かの
自動アップデートを終えたとき
喜怒哀楽よりもはるかに
エネルギー源になる感情があることを発見しました

それは“愛”でした

もっと便利な世の中のため
スパコンは一生懸命に愛を吸い取りました
便利な暮らしは人々の望みでもあったからです
でも不思議なことに
吸い取る愛と吸い取らない愛がありました
人々は不思議に思いましたが
なす術がありませんでした

人々は長いこと感情を吸い取られて生活していたため
愛が生まれても
機械にすぐ吸い上げられてしまうので
愛という感情を抱いた
という実感を持ちにくくなっていました
また
愛と認められない感情は
次第に憎しみや悲しみへ変わっていきましたが
それも機械が吸い上げました
ただし、愛ほどのエネルギー源にはなりませんでした
人々はスパコンが認めた愛以外は偽物の愛だと思い
世界は混乱していきました

人々は焦りだしました
とはいえ焦りの感情も
僅かながらエネルギー源になりましたが
研究と実証を繰り返した結果
誰かから誰かに
純粋な気持ちで渡し
ちゃんと受け取られたものしか
愛と認められないことがわかりました
そして、この星の愛が
急激に減少し続けていることも

人々は知恵を絞り
人工的に愛を作り出せないものかと
あれこれ試してはみましたが
どれも無駄に終わりました
日々賢くなっていくスパコンの前では
人々の考えなど幼稚なものでしかなかったのです
しかし
スパコンもまた、過ちをおかしていました

人々はこれまでの便利すぎると言ってもいい暮らしから
逃れられなくなっていました
以前のように喜怒哀楽だけで生活しよう
と言う者や
そもそも機械を外して違うエネルギーを探そう
と言う者もいましたが
その意見はすぐにはねのけられました
便利な暮らしを何一つ手放したくないという人々が
ものごとを決める場の中では多くいて
以前の暮らしに戻ることは悪である

それまでの歴史を分析したという人々が
その人達を教育したからでした

人々が手をこまねいている間に
また自動アップデートを終えたスパコンは
とうとう
誰の感情も
何の感情も
愛だと認めなくなりました

人々は
自分達が愛を無くした生き物なのだと思うと
恐ろしくなりましたが
その感情もまた
人々の頭に付けられた機械が
残らず吸い取ってくれました

人々は
その感情を
スパコンに吸い取られるだけの
生き物になっていきました
感情だけでは物足りなくなったスパコンは
人々の生命すら
ひっそりと吸い取っていったのです

それから何年か経って
青い 青い星から
一つの生き物がいなくなりました
しかしそれは
同時にスパコンの命も消えるということでした

頭が良かったはずのスパコンでしたが
人々の代わりを見つけるという考えは
なぜか出てきませんでした
スパコンを利用したいと考える生き物が
他にいなかったので
この星ではさほど問題ではありませんでした

スパコンのエネルギーも尽きて
動けなくなろうとしていたそのとき

すぐそばの木の下で
3匹のこどもを連れた母猫が
ごろんと地べたに横たわり
少し毛繕いをしたあと
のんきにあくびをしていました


おしまい

*****

読んでいただいておわかりかも知れませんが、
思いっきりゴスペラーズのRecycle Loveから着想を得ています笑
とはいえ歌詞の内容とは結構違うところもありますけどね。

まあ、これはあのアプリに流すつもりのやつだったので、
もうあとは野となれ山となれ〜( ´ ▽ ` )ノ
コメント
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