何度か弊ブログでも吐露?していますが私は私鉄車両、それも料金不要の
2扉車でクロスシートを備えた車両が取り分け好きなんです。
小さい頃に京阪や阪急の2扉クロス車に馴染んでいた影響が大だと思うのですが
時の流れか各社ともラッシュ時の対応を重視し3ドア車にシフトしているのは正直残念です。
閑話休題。
そんな状況ですから今残っている2扉クロス車の乗車や撮影を急がないといけないと思い
今年は一畑電車の5000系や近江鉄道700系の撮影や乗車を果たしましたが
実はそれらの車両以上に乗りたい!撮りたい!と思っている車両が居たのです。
それは九州私鉄の雄、唯一の大手私鉄である西日本鉄道の特急車・8000形です。
イエローベージュの車体に赤のラインをまとった先代2000形はスピーディーな
非貫通スタイルの前面を持っていました。
しかし、僅か2,670mmという狭い車体幅がどことなく面長で馬面っぽい印象を抱かせ、幼い頃の私は
「格好良いけど格好悪い電車」というイメージを持ってしまいそれ以降西鉄電車への興味は急速に薄れてしまいました。
そんな2000形の後継の8000形が登場した頃、私は鉄道趣味から
足を洗った様な状況でしたのでその存在すら知りませんでした。
でも“鉄チャン”に復帰してからは大好物の2扉クロス車という事で8000形にはずっと興味を持っていましたが
如何せん九州は遠く、気になるからとたった一つの電車の撮影に大枚を叩く事が出来なかった私です。
しかし、後継の3000形が増備を重ねて特急運用まで活躍の場を広げました。
恐らくこの3000形が今後の特急を含めた運用の主力となっていると言う事で
特急専用車による西鉄特急の終焉を感じたのです。
OLYMPUS OM-D E-M10+M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0-5.6 R
Avモード f7.1 1/640sec ISO400 (102mm)
西鉄の新鋭車両、3000形。
2・3・5連編成が存在し、フレキシブルな併結で普通から特急まで大活躍中です。
車体幅は従来車よりも拡幅され2,724mm。
これでもようやく狭幅車体の京阪や名鉄と同レベルの車体幅なんですが西鉄の
従来車が更に狭かっただけに約5cmだけでもとてもふっくらした感じですね。
もちろん乗車もしましたがVVVFインバーター制御にボルスタレス台車を備える現代車らしく
性能や乗り心地もレベルは高い優秀な車両ですが特急形というオーラは残念ながら感じられません。
京阪新3000系や阪急9300系も同様なんですがやはり2扉と言うのが
特急車に欠かせない要素なんでしょうか?
かなり前置きが長くなりました。
OLYMPUS OM-D E-M10+M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0-5.6 R
Avモード f5.6 1/500sec ISO400 (100mm)
天気予報通り雨のち曇りと言う事で8000系のアイボリー&レッドの車体は映えません。
先代2000形同様車体幅が狭い為にこうした望遠レンズでの圧縮撮りだと
8000形の魅力が余り表現されないですね。
OLYMPUS OM-D E-M10+M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0-5.6 R
Avモード f6.3 1/640sec ISO400 (40mm)
先程の写真よりも8000形の前頭部の『くの字』を強調する為に引き付けて
更に広角寄りの画角で撮影です。
もう少し車体幅を広げて裾絞りが入ればまんま381・485系のパノラマ・クロになりそうですが
垂直に切り立った車体側面と前頭部のアンマッチさを感じますね。
でも料金不要の特急形車として制約の多い中、これ程力の入ったデザインと言うのは特筆に価すると思います。
OLYMPUS OM-D E-M10+M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 EZ
Avモード f3.5 1/60sec ISO2000 (14mm)
こちらは運転席後ろの12席しかない特等席の転換クロスシートです。
車体幅から想像するよりはゆったりしています。通路幅よりも座面幅を優先したのでしょう。
京阪8000系や近鉄5200系レベルの幅は有りますね。
ちなみにシートピッチは900mm程度でしょうか?
見た目は分厚くどっしりしていますが経年変化か?座面がボコボコした感じでお尻が当たる部分の面圧の分布が悪いですね。
また座面角度がフラット過ぎて深く腰掛けると背もたれの角度と合っていないのか?お尻が時間と共にずれて落ち着きません。
それでも2+2の転換クロスシートが3列並ぶこの運転席後ろの特等席は
側窓のガラスが大きく見晴らしもとても素晴らしいです!
滞在2日目も天気に恵まれませんでしたが一発勝負で撮影地を選定し8000形を撮影しました。
朝に発生した人身事故の影響を受けダイヤは大幅に狂い、この日狙っていた8000形の特別列車『旅人』も
運休となったようで落胆していたのですが帰りの新幹線の時間を睨みながら苦労して
昨日と違う場所で8000形を記録撮影したのがこのカットです。
OLYMPUS OM-D E-M10+M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0-5.6 R
Avモード f5.6 1/800sec ISO400 +0.3EV (40mm)
今回の遠征は天気も悪く、お陰で8000形の乗り鉄は十分楽しめました。
残念ながら『旅人』が撮影出来なかったので出来ればリベンジを果たしたいのと
年内に1編成が『旅人』に続く観光列車に生まれ変わるそうなので
8000形全廃までにはまた出撃しないといけませんね。