京都駅の0番ホーム。
北陸線・中央線・高山線方面への優等列車が発着するホームです。
昨年まではこのホームで見る事の出来た『雷鳥』は既に廃止。
そして『日本海』や『きたぐに』という列車が来月のダイヤ改正で定期列車から臨時列車化されてしまいます。
PENTAX K-r+smc PENTAX-DA L 18-55 F3.5-5.6 AL
マニュアル 1/50sec f3.5 ISO200 (18mm)
この列車の案内板から『日本海』の列車名が毎夜見れないというのは非常に寂しいですね。
小さくて見づらいのですが正面に停車中の緑色の編成は地方色の緑一色となった117系です。
残り少なくなった113系湘南色や117系シティライナーカラーも地方色化が進み国鉄時代の香りがどんどん消えていきます。
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PENTAX K-r+smc PENTAX-DA L 18-55 F3.5-5.6 AL
マニュアル 1/10sec f9 ISO1250 (55mm)
そんな事を思っていると『日本海』が入線する少し前の0番ホームに草津線行きの117系シティーライナー色編成がやって来ました。
隣の1番線に停留中の113系は湘南色。奇しくも国鉄色の並びが目の前で実現しました。
これらが緑一色になるのかと考えると残念で仕方ないです。
地方色化、個人的には愚行だと思いますが単色塗装による経費節減効果や線区に合わせたボディカラーで誤乗を防ぐ?等の
考えがあっての事らしいです。時折りJRを利用する程度の私にはこれ以上批判は出来ないし地方色化が完了するまでに
出来るだけ多く写真に撮って自分の眼に焼き付けて置きたいところです。
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PENTAX K-r+smc PENTAX-DA L 18-55 F3.5-5.6 AL
マニュアル 1/15sec f7.1 ISO2000 (18mm)
気が付くと『日本海』が0番ホームへ入線しました。京都駅のホームで『日本海』を見るのは久しぶりです。
乗客と『日本海』を撮影しようとカメラを構えるファンの人並み越しに見えたのはローズピンク色のEF81でした。
思わずその勇姿に見惚れてしまってシャッターを切るのを忘れてしまいました。
多分106号機だったと思いますが夜のホームにやって来たブルーの編成に興奮した私はカメラの存在を思い出し
慌ててブルーの編成にカメラを向けました。京都での停車時間は僅か2分ですが私自身ホームから24系・24系25形を見るのは
本当に久しぶりで車内外を見ている内にかつてお世話になった、あの『彗星』を思い出しました。
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PENTAX K-r+smc PENTAX-DA L 18-55 F3.5-5.6 AL
マニュアル 1/20sec f7.1 ISO2000 (18mm)
折り戸やステップを照らす照明。三ッ星マークや号車サボも健在でJRマークが付いている事を除けば
昔のまんまの24系・24系25形です。車内は明らかに鉄道ファンと見受けられる乗客が多く見られました。
毎夜これだけの乗客がいれば臨時化は免れたと思いますが新幹線や夜行バスが普及している今の時代に
割高な寝台料金を始めセキュリティーやプライバシーに問題の有る開放型の寝台では到底生き残れないと正直思います。
これからの時代、採算面を考えると列車に乗る事自体に価値が有り、愉しみである現行のトワイライトエクスプレスや
カシオペアの様な列車じゃないと夜行列車として存在出来ないと思います。
でも昭和の「夜行列車」という旅情を誘う存在を知っている世代の人間としては気軽に乗れる夜行列車の復活を願わずにはいられません。
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PENTAX K-r+smc PENTAX-DA L 18-55 F3.5-5.6 AL
マニュアル 1/20sec f7.1 ISO2000 (18mm)
そんな事を2分という短い停車時間の間に考えていると軽いホイッスルの音の後、目の前のブルーの編成がゆっくりと動き出しました。
懐かしさ溢れる客車列車の動きです。ゆっくりと優雅に編成は北を目指して加速して行きます。
もうブルートレインというものに乗る機会は無いかも知れませんが『日本海』は過去の私とブルトレとの良き関係を
再認識させてくれました。そのお礼に定期列車として最後の日を迎えるまでその勇姿をもう一度撮影したいと思いました。
久しぶりのPENTAX K-rでの撮影でしたが高感度+ボディ内手ブレ補正機構のお蔭で夜のホームで手持ちによる撮影が出来ました。
今回、ホームに入線してきた『日本海』にストロボを焚いているファンが居たのは残念でした。
昔とフィルムカメラと違って今のデジカメは高感度の使用が容易ですのでストロボ発光による撮影や
乗客の迷惑になる三脚の使用による撮影は出来るだけ避けたいものです。