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クロヤツシロラン・17~西長泉寺尾根2

 長沼公園“西長泉寺尾根”の林内で開花した「クロヤツシロラン(黒八代蘭)」。ラン科オニノヤガラ属の多年性菌従属栄養植物で9~10月に地上スレスレに花茎を立ち上げ直径1.5センチほどの花を咲かせる。ここでは3日前に蕾を見つけていたので開花を待っていた。
 花の上部の白いツノに花粉塊が乗るが写真では既に無くなっている。その下は蕊柱で左右の腹部に半円形のオレンジ色の翼がありその奥に雌蕊の柱頭がある。中央下部は唇弁で自身の花粉塊が残っている時は雌蕊を隠しているが、花粉塊が持ち運ばれるとゲートが下がり受粉態勢になる。唇弁の先端には黄白色の毛が密生している。
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カワラノギク・6~1年目

 キク科シオン属の「カワラノギク(河原野菊)」。関東地方の相模川や鬼怒川など一部水系の砂礫地に分布する一稔性二年草で東京都の生育地であった多摩川では数年前に絶滅してしまった。環境省レッドデータでは絶滅危惧Ⅱ類(VU)に分類され東京都では絶滅(EX)となっている。
 花期は10~11月で晩秋に種子が散布されるとその株は枯死する。種子は翌年の3~4月に発芽し1年目は写真のようなロゼットの状態で過ごし、2年目の秋に開花する
 立川市の市民団体"立川自然観察友の会”の鈴木功会長は、30年以上前から近隣住民等と協力して生育地復活に何度も挑戦されたがいずれも台風などの大洪水で移植した苗のすべてが流されてしまった。現在は所有の果樹園の一角でカワラノギクの苗作りを続けられている。
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