ここ20年くらいはイラストの仕事はほとんどデジタル制作になったので、アナログ時代のように紙に描いた原稿というものがありません。
描き上がったイラストのデータはストレージ・サービスにアップロードして、それを都度ダウンロードしてもらうだけ。
パソコンやクラウドに保存してあるのでお手軽と言えばお手軽。
その少し前はDVD-RやCD-Rで、そのまた前は光磁気ディスクのMO(今や懐かしい響き!)に焼いて宅急便で送っていました。
保存したデータが手元に何枚か残っていますが、MOは流石にドライブも無いので捨てるしか無いのですが記念に?取ってあります。
CD-Rなども保存環境によって簡単にダメになるので、デジタルデータの保存は本当に頭が痛い。
以前CD-Rに焼いたものでも表面のカラーラベル部分のコーティングがヒビ割れて、ベトベトしてるのとかあります。
もうそうなったらダメで燃えるゴミに出すしか無いです。
バックアップのバックアップのバックアップなんて冗談はヤメれ!と(笑)
数年おきに何度もバックアップを更新してれば良いんでしょうが、んなことマメにやってる人はいるんでせうか?
私が面倒くさがりなだけかもしれませんが(模型作ってる時間があったらやれよ?おっしゃるとおりです………..)
一応プリントもファイルに保存していますが、正直デジタルで描いた作品については残すことはあまり考えないようにしています。
なんだかんだと言ってやはり紙原稿、あるいはキャンバスのようにアナログものが一番安心。
とはいえ今後20~30年も残すものはないし、どうでもいいかと考えるようになりました。
というのもここ数日過去のアナログ時代の原稿を整理しているのですが、結構大変。
数年に一度は少しづつ整理をしているのですが、なかなか思うように進まない。
私の場合、築地のプロダクションを辞めて最初の頃は広告関係の仕事がメインでしたが、後に出版関係が主となりました。
出版の仕事は描いた原稿はほとんど返却されましたが、その前の広告の時代は印刷物はもらえても原稿はほとんど戻っていません。
デザイン事務所とか、今思うとはっきり言って〝調子が良い分だけ無責任〟なところが結構多かった(笑)。
まあバブルの前だったし皆どこもメチャクチャ忙しい時代だったので、こちらもいちいち戻してね、とも言わなかったせいもありますが。
そんな訳でクライアント別に原稿を分けていたのですが、この時代に描いていたクレセントのイラストボードってのが大量にまとめるとクソ重たい。
一番良く使った310番と110番のイラストボードですが、どうでも良いカットやあまり見せたくない(笑)作品はボードの表面を1/3くらいに薄く剥がしてまとめてしまいました。
これだけでだいぶ軽くなるし燃えるゴミにも出しやすい(笑)
しかし世の中の絵描きさんは一体どうやって保管管理しているんでしょうね?
私の師匠はキャンバスに描いているのでそれだけで3部屋分くらいありそうな。
いわゆる〝画家〟の方は空調管理されたコンテナルーム借りるとか聞きますが、ホント大変っす。
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とまあ長々どうでも良い話をしましたが、ここからが本題………..。
アナログ原稿の中に開けてなかった広告時代の原稿が偶然何点か残っていました。
その中にあったのがこれ………..。
今や渦中の人となったあの事務所の新社長。
この方が昔デビューした時の〇〇隊の、おそらくプロモーションビデオ用に描いた気がする?リアルイラストです。
カリフォルニアのナンバープレートを3人のネームに置き換えて、B4サイズのボードにエアブラシで描いたもの。
いつ頃かは不明ですが右上に86と書いてあるのでおそらくその当時なのかな。
ちなみに紅白に初出場したのがこの年だそうです、知らんけど。
クライアントは良く覚えていませんがおそらく〝某エージェンシー〟だったような。
ギャラはかなり良かったと思います。
まあ残しておきたくも無いし、捨てようかと思ったけれど思い直して某所に出したら安かったけど売れましたワン(笑)
よ〜し、これでチャリのヘルメット買おう!\(^O^)/
お元気でしょうか?
これがどう使われたのか私も見ていないので判りません。見本もくれなかったし。
これは大したことないけれどデジタル以前のあの時代、我ながらよくこんなの描いていたなと感心するものがあります。今なら生成AIで15秒(笑)
良い時代でした、職人不要の時代は悲しいですね。