ゆんのひとり言

~お酒とお芝居と歌とスイーツをこよなく愛するゆんの日記~

「Triple Bill」@世田谷パブリックシアター

2005-07-30 23:08:29 | 観劇記&鑑賞記
金森穣率いるNoism05が初めて外部の振付家を招いて作った作品。


1作目:アレッシオ・シルヴェストリン「DOOR INDOOR」
暗い・・・暗いぞ。
照明もテキストも。
ラスト直前まで常に紗幕が下りていて、それ越しにダンサーを見るのだけど、
照明の暗さと相俟ってダンサーが見分けられない(^^;
それでも穣だけは見分けられたけど(笑)
いつものNoismとそれほど違和感なく。
まぁ出だしはこんなものか?

開演前に音響席にいた外人さん、開演したらPA席前の端に座っていて
関係者だな~と思っていたら、どうやらアレッシオさん本人だったようで。
もんのすごい体を動かしながら観てました(笑)
一緒に踊ってる感じ?
あれ、隣にいたらイヤだな(^^;


2作目:黒田育世「ラストパイ」

黒とオレンジの鮮やかな色合いの衣裳がステキ。
音楽は、舞台上手後方に組まれた9尺はあるであろうイントレの上にいる、
松本じろ氏のギターの生演奏。
(パーカッションはPAね)
あれ、下から見るより絶対高い。
囲いもないし、絶対怖い。
私だったら途中で足がすくんで上がれないかも(^^;

舞台下手の限られた空間でひたすらに踊る穣。
下手の立見のお客さんにもきちんと観えていたのか、若干心配。
いや、別に私が心配することではないのだけど。
この作品で穣が見えてなかったら激怒でしょう。
しばらくしてダンサー4人が登場。
他のダンサーと絡むことなく、一心に踊る穣。
4人の踊りも気になるけど、どうしても穣の動きに目を奪われます。

ややあって残りのダンサー登場。
島地君の衣裳がサマードレスっぽくて、動きもおねえっぽくて可愛い(笑)
祝祭的な雰囲気で、皆の動きがラフで楽しい。
そんな雰囲気とは対照的に、まだまだ踊り続けている穣。

この辺りから段々心配になってくる。
ギターの人と呼吸を合わせているようだけど、これは穣が倒れたら終わりとか
そんな過酷な作品なのか?と。
フルマラソン並みの体力を消耗していると思われ。
ちょっとした緊張感が漂う中、倒れる寸前くらいで暗転、終了。

2作目のカーテンコールだけど、割れんばかりの拍手、拍手
穣の熱演に惜しみない拍手を送ってあげたい、でも早く休ませてあげたい、
と妙なジレンマを感じてしまいました。
それぐらいスゴかった。
40分間踊り続けていた穣。
必見です。


3作目:近藤良平「犬的生活」

始まる前に初めて、ゆる~い語りのナレーションが入りました。
携帯は切って、に始まり「もう帰りたい?ついでにもう1つ観て行って。
35分ほどやるから」等々、ナレーションに拍手起きてました(笑)

幕が上がると、1・2作とうってかわって明るい空気。
衣裳もキッチュな色の組み合わせで可愛い♪
コミカルな動き、表情で思わず笑いが起きます。
良平さんの作品はやっぱり楽しいなぁ。

ストイックという言葉がピッタリな穣も、方の力を抜いた感じで
2作目の緊張感がほぐれました。
作品の並びとして最適かも。

良平さんの振付の特徴として、相手の力を借りてより高く遠くへ跳ぶ、
という動きがあるのですが、
このカンパニーの人たちは自分で高く跳べる人たち。
ダンサーではないコンドルズの人たちの必死さが生み出すダイナミックな感じはなくて、
とっても軽やかな感じになってました。

終演後は恒例のアフタートーク。
休憩が2回、計45分もあったので、トーグで含めると4時間の長丁場でした。
タイプの違う振付家の作品、見ごたえ十分でした。
40分踊り続ける穣はもう1回観たいなぁ・・・

長々と失礼しました~
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