コンスタントに作品を発表している、Jr.5。
出演者もどんどん豪華になっている気がします。
前回に引き続き、南海キャンディーズの静ちゃんに、紺野まひるさんが登場。
あらすじなど全く読んでいなかったのですが、
公演が始まって、人の感想をTwitterで見てみると、
どうやら実在の事件をモチーフにした、ピリッとした作品らしい、と。
舞台はこんな感じです。
客席から撮ったところですね。
ご本人がツイッターにアップされていた写真を拝借してます。
舞台奥の2か所にも客席があって、
真ん中の通路奥に小さい流しがあります。
割と早めに行ったつもりだったのですが、
手前の客席が結構埋まっていて、どこに座ろうかを見まわしていると、
小野君が「奥の客席も良ければ」と案内してくださり。
「ここ(流し)でもちょっとお芝居します」と。
そうすると向かって右側の客席からは見えにくそうなので、
左側の客席に座ることに。
ぎゅうぎゅうしてないのも、いいなと思いまして。
で、座ってからふと目の前を見ると、
あれ?あそこに段差あるの?と。
手前に溝みたいな段差がありますよね。
全く意識せず、小野君についていったので、
ぼんやりしてると踏み外したかも…と、ドキドキしちゃいました。
「久留米看護師連続保険金殺人事件」という実在の事件を元にした作品。
リーダー格のヨシダジュンコ(紺野まひる)、
ジュンコの右腕的存在のツツミミユキ(罍陽子)、
今回の主人公となるイシイヒトミ(高野志保)、
気弱で優しいイケガミカズコ(山崎静代)。
同じ職場で働く4人の看護師を軸にしたストーリーです。
夫・イシイゴウ(奥田努)の酒癖の悪さに辟易しているヒトミは、
夫と別居して3人の子どもを育てています。
夫の借金返済のためにお金が必要になり、
ジュンコたちに相談すると「センセイを紹介してあげる」と。
その「センセイ」は政治家にも顔が利く有力者で、
借金くらい何とかしてくれる、というジュンコ。
藁にもすがる思いでジュンコを頼ることにするヒトミですが、
ゴウはスナックのママと浮気していて、
そのせいでママの夫が自殺して慰謝料が必要になったと、
ジュンコから聞かされ、絶望的な状況に陥ります。
状況を打破するには夫を殺すしかないと囁かれ、
頷くジュンコ。
4人で共謀してゴウを殺害します。
そして実はミユキの交際相手、カズコの夫も同様に
手をかけてきたことが明らかになります。
保険金を手にして、共同生活を始めた4人。
しかし、ジュンコのもとを訪ねてきたスナックのママの
モリ(大嶽典子)から、モリの夫が自殺などしていないと聞かされ、
騙されていたことを知り…
オープニング、町の駐在さんのカワウチ(成田浬)と
何かを話したい様子だけど、なかなか言い出せないヒトミとの
2人の場面から始まるのですが、
まさかこんな凄惨な事件を引き起こしているとは
想像を超えてました。
紺野さん演じるジュンコがとてもおキレイなので、
怖さ倍増でしたね~。
しっかり者のようで、ジュンコに依存してしまっているミユキ。
そして、ジュンコから真実を聞かされ
「私の夫は…?私の夫は本当に浮気していたの?」と
一瞬疑問を感じるも「いい。私はジュンコを信じる」という
カズコの弱さが、哀しかったです。
ジュンコの夫・コウジ(大村浩司)は、
その見た目(スキンヘッドです)から
「センセイ」であると勘違いさせる、独特な雰囲気がありましたね~。
ゴウのダメ男っぷりと、でも本当に妻と子供たちを大切に思っているのも
ちゃんと伝わってきて、殺されちゃって可哀そうでした。。。
モリとモリの夫(小野健太郎)が日替わりでの出演だったので、
ちょっとお芝居も違ったんだろうな~、と。
見る場所によっても感じ方が違いそうだし、
リピートしても楽しそうな作品でした。
ピリッとした緊張感のある作品ですが、
不思議と辛さはなく。
弱ってる時、安心させてくれることを言ってくれる人を
頼りたくなっちゃうよなぁ…と、色々考えてしまいました。
改めてチラシの写真を見ると、
左端には白い花。
右端は赤い飲み物。
そして、4人が食べているのは、真っ赤な何か。
和気あいあいとした雰囲気ですが、
事件を暗示している、いい写真ですね。
毎回期待を裏切らない作品を見せてくれるJr.5。
次回はこの事件の後日談となる「明けない夜明け」の再演とのこと。
今回の作品を観てから観ると、また違った見方ができそうで
楽しみです。