ゆんのひとり言

~お酒とお芝居と歌とスイーツをこよなく愛するゆんの日記~

「白が染まる(ジュニアファイブ)」@駅前劇場

2022-08-22 12:00:00 | 観劇記&鑑賞記

コンスタントに作品を発表している、Jr.5。
出演者もどんどん豪華になっている気がします。



前回に引き続き、南海キャンディーズの静ちゃんに、紺野まひるさんが登場。
あらすじなど全く読んでいなかったのですが、
公演が始まって、人の感想をTwitterで見てみると、
どうやら実在の事件をモチーフにした、ピリッとした作品らしい、と。



舞台はこんな感じです。
客席から撮ったところですね。
ご本人がツイッターにアップされていた写真を拝借してます。
舞台奥の2か所にも客席があって、
真ん中の通路奥に小さい流しがあります。

割と早めに行ったつもりだったのですが、
手前の客席が結構埋まっていて、どこに座ろうかを見まわしていると、
小野君が「奥の客席も良ければ」と案内してくださり。
「ここ(流し)でもちょっとお芝居します」と。
そうすると向かって右側の客席からは見えにくそうなので、
左側の客席に座ることに。
ぎゅうぎゅうしてないのも、いいなと思いまして。

で、座ってからふと目の前を見ると、
あれ?あそこに段差あるの?と。
手前に溝みたいな段差がありますよね。
全く意識せず、小野君についていったので、
ぼんやりしてると踏み外したかも…と、ドキドキしちゃいました。

「久留米看護師連続保険金殺人事件」という実在の事件を元にした作品。
リーダー格のヨシダジュンコ(紺野まひる)、
ジュンコの右腕的存在のツツミミユキ(罍陽子)、
今回の主人公となるイシイヒトミ(高野志保)、
気弱で優しいイケガミカズコ(山崎静代)。
同じ職場で働く4人の看護師を軸にしたストーリーです。

夫・イシイゴウ(奥田努)の酒癖の悪さに辟易しているヒトミは、
夫と別居して3人の子どもを育てています。
夫の借金返済のためにお金が必要になり、
ジュンコたちに相談すると「センセイを紹介してあげる」と。
その「センセイ」は政治家にも顔が利く有力者で、
借金くらい何とかしてくれる、というジュンコ。
藁にもすがる思いでジュンコを頼ることにするヒトミですが、
ゴウはスナックのママと浮気していて、
そのせいでママの夫が自殺して慰謝料が必要になったと、
ジュンコから聞かされ、絶望的な状況に陥ります。

状況を打破するには夫を殺すしかないと囁かれ、
頷くジュンコ。
4人で共謀してゴウを殺害します。
そして実はミユキの交際相手、カズコの夫も同様に
手をかけてきたことが明らかになります。
保険金を手にして、共同生活を始めた4人。

しかし、ジュンコのもとを訪ねてきたスナックのママの
モリ(大嶽典子)から、モリの夫が自殺などしていないと聞かされ、
騙されていたことを知り…

オープニング、町の駐在さんのカワウチ(成田浬)と
何かを話したい様子だけど、なかなか言い出せないヒトミとの
2人の場面から始まるのですが、
まさかこんな凄惨な事件を引き起こしているとは
想像を超えてました。

紺野さん演じるジュンコがとてもおキレイなので、
怖さ倍増でしたね~。
しっかり者のようで、ジュンコに依存してしまっているミユキ。
そして、ジュンコから真実を聞かされ
「私の夫は…?私の夫は本当に浮気していたの?」と
一瞬疑問を感じるも「いい。私はジュンコを信じる」という
カズコの弱さが、哀しかったです。

ジュンコの夫・コウジ(大村浩司)は、
その見た目(スキンヘッドです)から
「センセイ」であると勘違いさせる、独特な雰囲気がありましたね~。
ゴウのダメ男っぷりと、でも本当に妻と子供たちを大切に思っているのも
ちゃんと伝わってきて、殺されちゃって可哀そうでした。。。

モリとモリの夫(小野健太郎)が日替わりでの出演だったので、
ちょっとお芝居も違ったんだろうな~、と。
見る場所によっても感じ方が違いそうだし、
リピートしても楽しそうな作品でした。

ピリッとした緊張感のある作品ですが、
不思議と辛さはなく。
弱ってる時、安心させてくれることを言ってくれる人を
頼りたくなっちゃうよなぁ…と、色々考えてしまいました。

改めてチラシの写真を見ると、
左端には白い花。
右端は赤い飲み物。
そして、4人が食べているのは、真っ赤な何か。
和気あいあいとした雰囲気ですが、
事件を暗示している、いい写真ですね。

毎回期待を裏切らない作品を見せてくれるJr.5。
次回はこの事件の後日談となる「明けない夜明け」の再演とのこと。
今回の作品を観てから観ると、また違った見方ができそうで
楽しみです。

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