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元・副会長のCinema Days

映画の感想文を中心に、好き勝手なことを語っていきます。

「焼け石に水」

2011-04-24 06:51:23 | 映画の感想(や行)
 (原題:Gouttes d'eau sur Pierres Brulantes )2000年作品。70年代のドイツ。ホモの中年男に誘われて同棲生活を始めてしまった青年と、彼の婚約者アナ、性転換して女性になった中年男の元“恋人”との奇妙な四角関係を描くフランソワ・オゾン監督作品。

 部屋から一歩も外に出ないカメラや4人しかいない登場人物、フランス語映画なのに舞台をドイツに置いている点などから、エキセントリックな密室劇を狙っていることはわかるが、印象に残ったのは主演のベルナール・ジロドーのアクの強さとリュディヴィーヌ・サニエの巨乳のみ。映画としてさっぱり面白くない。

 この頃のフランソワ・オゾン監督には、娯楽映画作りにおける良い意味でのケレンが全くなく、意図的にストイックな作風に振ろうとしているものの、見事に画面が空回り。上映時間は90分と短いはずなのに、中盤眠くてしょうがなかった。脚本を書いたライナー・ヴェルナー・ファスビンダーが絶好調時に監督していれば、もっとインパクトのある映画に仕上がっていただろう。
コメント
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