猫のひたい

杏子の映画日記
☆基本ネタバレはしません☆

エスター

2014-04-15 03:20:17 | 日記
2009年のアメリカ映画「エスター」。
3人目の子供を死産して悲嘆に暮れるケイト(ヴェラ・ファーミガ)とジョン(ピーター
・サースガード)の夫婦。すでに息子と娘がいたが、問題を抱えた家庭にこの悲劇は
重くのしかかった。夫婦は養子を迎えることを決意し、孤児院を訪れた。そこで出会
ったのは9歳のロシア系の少女エスター(イザベル・ファーマン)だった。
少し変わった感じがするが、音楽や絵を描くことが得意で、年齢の割にしっかりして
いて頭のいいこの少女を、夫婦は養子に迎えることに決めた。
家族と暮らし始めたエスターだが、息子のダニエルはエスターが家族の注目を集める
ことがおもしろくない。妹のマックスは難聴だが、すぐに手話を覚えて話しかける
エスターを慕う。しかし、エスターはやがて恐ろしい本性を見せ始める。

サイコ・サスペンスである。なかなかおもしろかった。子供が恐ろしい本性を持って
いる映画といえば、マコーレー・カルキンの「危険な遊び」や、古い映画だが「悪い種
子」などを知っているが、この映画は少し違う。あっと驚く展開が待っている。
エスターは父親の前ではいい子を演じ、母親には意地悪な態度を取る。エスターは
少しおかしいのではないかと訴える母親の言うことを、父親は信用しない。
こういったストーリーはアメリカ映画によくある気がする。主人公が何かを一生懸命
訴えても、周りの人たちは信じず、主人公の頭がおかしいことにされてしまう。
ジョンがケイトの言うことを信じない、その愚鈍さは観ていてイライラした。子供
たちでさえエスターの異常性に気づいているというのに。ジョンが鈍くなかったら、
ダニエルはあんな重傷を負うこともなかったのではないか。
しかしあの子供たち、エスターに脅されているからとはいえ、なんであんなに両親に
言わないのかなあと思った。
それからケイト、死産したのが悲しいのはわかる。が、もう子供が2人もいるのに
養子を迎えなきゃならない程のショックなのだろうか。
「死んだ子に注ぐはずだった愛情を、誰かに注ぎたい」みたいなことを言っていたが、
2人の子供に注ぐのではいけなかったのか。ケイトが養子を欲しいと考えたことが、
事件の発端になっている気がする。
それにしてもエスター役の少女、イザベル・ファーマンは大熱演だった。




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