2013年のデンマーク映画「特捜部Q 檻の中の女」。
コペンハーゲン警察殺人課の刑事カール・マーク(ニコライ・リー・コス)は、
捜査の失態から未解決事件班「特捜部Q」に左遷させられてしまう。捜査終
了と判断された事件の資料を整理するだけの仕事にやる気を見出せないカー
ルだったが、資料の中に5年前に世間を騒がせた美人議員ミレーデ・ルンゴ
ー(ソニア・リクター)失踪事件のファイルを発見し、その捜査結果に違和感
を抱く。助手アサド(ファレス・ファレス)と共に調査に乗り出したカールは、
やがて議員がまだ生きている可能性に辿り着く。
デンマークの作家ユッシ・エーズラ・オールスン原作のミステリー「特捜部
Q」シリーズの映画化。「応援を待った方がいい」という同僚の意見を無視
して事件現場に踏み込んだ刑事カールは、何者かに銃撃され、同僚の1人は
殉職、もう1人は寝たきりになり、自らも負傷する。復職したカールを待っ
ていたのは左遷だった。捜査終了と判断された事件の資料を整理するだけと
いう体のいい窓際族である。助手のアラブ系のアサドと共にファイルを見て
いたカールは、5年前の女性議員失踪事件に目をとめる。議員ミレーデは自
殺したことになっていたが、カールは何か納得のいかないものを感じた。ア
サドと共に調査を始めたカールは、ミレーデがまだ生きているのではないか
と思うようになる。
よくできたミステリー・サスペンス映画だと思った。物語はミレーデが生き
ていた頃(カールはまだ生きていると思っているが)と現在の捜査状況が並行
して描かれる。やがて観ている方はミレーデが監禁されていることを知る。
しかし監禁の犯人や理由はわからない。カールとアサドの地道な捜査によっ
て少しずつ事件の真相が見えてくる辺り、とてもおもしろい。監禁の理由は
ずっと昔のある出来事に遡り、それは悲しいものだった。
家庭もうまくいっておらず、無愛想なカールと、明るいアサドのコンビが良
かった。ラスト近くの緊迫した雰囲気も見応えがあって良かった。人の憎し
みや執念とはこんなにも深く長く続くものなのか、と思わせられた。地味だ
がおもしろい映画だった。
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コペンハーゲン警察殺人課の刑事カール・マーク(ニコライ・リー・コス)は、
捜査の失態から未解決事件班「特捜部Q」に左遷させられてしまう。捜査終
了と判断された事件の資料を整理するだけの仕事にやる気を見出せないカー
ルだったが、資料の中に5年前に世間を騒がせた美人議員ミレーデ・ルンゴ
ー(ソニア・リクター)失踪事件のファイルを発見し、その捜査結果に違和感
を抱く。助手アサド(ファレス・ファレス)と共に調査に乗り出したカールは、
やがて議員がまだ生きている可能性に辿り着く。
デンマークの作家ユッシ・エーズラ・オールスン原作のミステリー「特捜部
Q」シリーズの映画化。「応援を待った方がいい」という同僚の意見を無視
して事件現場に踏み込んだ刑事カールは、何者かに銃撃され、同僚の1人は
殉職、もう1人は寝たきりになり、自らも負傷する。復職したカールを待っ
ていたのは左遷だった。捜査終了と判断された事件の資料を整理するだけと
いう体のいい窓際族である。助手のアラブ系のアサドと共にファイルを見て
いたカールは、5年前の女性議員失踪事件に目をとめる。議員ミレーデは自
殺したことになっていたが、カールは何か納得のいかないものを感じた。ア
サドと共に調査を始めたカールは、ミレーデがまだ生きているのではないか
と思うようになる。
よくできたミステリー・サスペンス映画だと思った。物語はミレーデが生き
ていた頃(カールはまだ生きていると思っているが)と現在の捜査状況が並行
して描かれる。やがて観ている方はミレーデが監禁されていることを知る。
しかし監禁の犯人や理由はわからない。カールとアサドの地道な捜査によっ
て少しずつ事件の真相が見えてくる辺り、とてもおもしろい。監禁の理由は
ずっと昔のある出来事に遡り、それは悲しいものだった。
家庭もうまくいっておらず、無愛想なカールと、明るいアサドのコンビが良
かった。ラスト近くの緊迫した雰囲気も見応えがあって良かった。人の憎し
みや執念とはこんなにも深く長く続くものなのか、と思わせられた。地味だ
がおもしろい映画だった。
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