チエちゃんの昭和めもりーず

 昭和40年代 少女だったあの頃の物語
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第157話 運転免許

2008年12月08日 | チエちゃん
 チエちゃんは、お友達が車で通勤していても、自分が運転したいとは思いませんでした。それは、チエちゃんの家では車を持っていなかったことが大きな要因であると思います。「あなた運転する人、わたし乗る人」これが一番です。

 でも・・・、ここ一週間ほど、チエちゃんは考えていたのでした。
いつもナビシートを温めている私をヒロシは何処へでも連れて行ってくれるけど、もちろんその方がラクチンに決まっているけど・・・
もし、車の運転ができて、自分で行きたいところに自由に行けたなら、どんなにか素晴らしいだろうと。

 それで、夕食のあと、思い切ってその考えを口にしてみたのです。

 いいじゃないか!取れよ、免許。俺は賛成だ!

 てっきり「車の運転は危ないからよせ」と言われると思っていたチエちゃんは、拍子抜けしてしまいました。早速、自動車学校の選定をしました。送迎をしてくれて、自宅アパートからも近距離のところ、そして、教習料金の安いところ。

 善は急げと次の日曜日入校手続きをし、チエちゃんの自動車学校通いが始まったのです。
 初めて運転した時は、ものすごく緊張して、自分が車を動かしているとはとても信じられませんでした。
毎日、仕事が終わってからの夜間と日曜日、時間を作って通いましたが、なかなか確認のハンコがもらえないといってはしょげかえり、坂道発進や車庫入れ、縦列駐車ができないといっては、もう止めたいと八つ当たりするチエちゃんでした。
最初に路上に出たときは、いきなり道路わきの雪の中に突っ込んで動けなくなり、先生が出してくれたっけ・・・

 そんなこんなで、やっと路上検定も合格し、学科試験の合格ランプが点いた時は「ヤッター」と叫びたい気持ちでした。

 それから、運転免許を手にした初運転に、ヒロシが付き合ってくれました。
その時、ヒロシに教わったこと、自動車学校の先生も教えてくれなかったことをチエちゃんは今でも覚えています。

 何処を見て運転してる?
 5~6m先じゃなくて、ずーっと、遠くを見て運転するんだぞ!
 そうすれば、まっすぐ運転できるし、先の状況が読める

 あの時、運転免許を取っておいて本当によかった。そう思うチエちゃんなのでした。