ルーブル、大英美術館とならび、世界を代表するエルミタージュ美術館。300万点にもおよぶという所蔵品の多さもさることながら、レオナルド・ダ・ビンチやゴッホ、ピカソ、レンブラント、ルノアール、モネ、マチス、シャガール等々、名立たる巨匠の作品が展示されているのに圧倒される。
エルミタージュは、冬の宮殿、大小エルミタージュ、新エルミタージュ、そしてエルミタージュ劇場の5館で構成されている。とても、1日では見切れないスケールだ。皇帝達が使用した部屋や愛用品の品々も見応えがある。ヨーロッパの有名な宮殿や城を訪れたときと同様の印象を受けるに違いない。権力を誇示するために、財力を惜しみなく投入した遺産なのだ。歴然とした身分差があったからこそ、シンボリックな建造物や美術品を後世に残すことが出来たのだと思うと、何故か素直に感動出来ない。
ロシアに限らず、イタリアやスペイン、フランス、ドイツ等が所有する美術品は、戦利品だ。ヨーロッパ大陸の殺戮の歴史を顧みれば当然のことなのだが、歴史は勝者が作るものであって、大衆は常に犠牲を強いられた背景に思いを巡らせると暗澹たる気持ちになってしまう。とりわけ、イラクでの紛争と犠牲が大義不在のまま、いつ終息するかも知れぬ現実を思うとなおさら心が痛む。
エルミタージュは、冬の宮殿、大小エルミタージュ、新エルミタージュ、そしてエルミタージュ劇場の5館で構成されている。とても、1日では見切れないスケールだ。皇帝達が使用した部屋や愛用品の品々も見応えがある。ヨーロッパの有名な宮殿や城を訪れたときと同様の印象を受けるに違いない。権力を誇示するために、財力を惜しみなく投入した遺産なのだ。歴然とした身分差があったからこそ、シンボリックな建造物や美術品を後世に残すことが出来たのだと思うと、何故か素直に感動出来ない。
ロシアに限らず、イタリアやスペイン、フランス、ドイツ等が所有する美術品は、戦利品だ。ヨーロッパ大陸の殺戮の歴史を顧みれば当然のことなのだが、歴史は勝者が作るものであって、大衆は常に犠牲を強いられた背景に思いを巡らせると暗澹たる気持ちになってしまう。とりわけ、イラクでの紛争と犠牲が大義不在のまま、いつ終息するかも知れぬ現実を思うとなおさら心が痛む。