何かに「集中する」ことは、何かに「集中しない」こと

集中力さえあれば、
何でもできます。

希望をかなえようと思えば、
この偉大な集中力を応用することです。

しかし集中力をいたずらに応用すればいいわけではありません。
というのは意外と見逃しがちですが、
集中力の威力だけに気を取られてはいられないのです。

集中力の裏にあるものがあります。

それは「何かに集中している」とは、
「何かに集中していない」ということ。

例えば、
子どもがおもちゃで遊んでいるとき、
呼びかける声にも気づきません。

夢中だからほかのことなど考えられない状態です。
「無我夢中」「眼中ににない」のです。

これは大人でもまったく同じです。

仕事でも人生でも、
あるものに集中力を注ぐとします。
それは同時に、
ほかのことへの集中力が削がれるという意味でもあるのです。

つまり、
「やりたいこと」を１００項目あげたのはいいけれども、
それらを次から次へとかなえようとしても
虻蜂取らずになってしまうのです。

Aという仕事に集中したために、
Bができない。

「Bを最優先ですべきだったのに、何てもったいないことを！」
と嘆いても、
時間はもう戻りません。

お金はあとからいくらでも取り戻せますが、
時間とチャンスだけは逃げたら終わりです。

タイミングが大切なのです。

それだけに「夢」の中からいったいどれを最優先するか。
この選択がことのほか大事です。

「もっとも重要なものは何かを明確にせよ」
とナポレオン・ヒル氏は述べています。

「大切なことは、最も大切なことを、大切にすることです」
とフランクリン・R・コビィー氏は述べています。