先週末9日、米国ペンシルバニア州で行われた試合結果です。
WBCスーパーフライ級戦(王座統一戦):
王者ジェシー ロドリゲス(米)TKO3回2分47秒 暫定王者ペドロ ゲバラ(メキシコ)
*6月にスーパーフライ級で世界王座に返り咲いているロドリゲス。2度目のスーパーフライ級での初防衛戦では、15年以上のキャリアを誇る実力者ゲバラをその軍門に下しています。
試合開始早々からベテランを飲み込んでいったロドリゲス。サウスポー(左構え)からの長い右ジャブと、左右のボディー攻撃でゲバラを追い詰めてきます。
3回終盤、見事なワンツーでダウンを奪ったロドリゲス。最後はこれまた見事な右ショート・アッパーで再びダウンを奪い、そのままゲームセット。ゲバラに48戦目にして初のKO負けを与える事になりました。
存在感をさらに高める事に成功したロドリゲス。下記はロドリゲスが活躍するスーパーフライ級の、2024年11月15日現在の王者たちとなります。
WBA(レギュラー):フェルナンド マルティネス(亜/防衛回数0)
WBA(暫定):デビット ヒメネス(コスタリカ/0)
WBC:ジェシー ロドリゲス(米/1)
IBF:空位
WBO:ブメレレ カフ(南ア/0)
OPBF(東洋太平洋):KJ カタラジャ(比/0)
WBOアジア太平洋:川浦 龍生(三迫/0)
日本:高山 涼深(ワタナベ/2)
IBFウェルター級戦:
王者ジャロン エニス(米)判定3対0(119-107、117-109、116-110)挑戦者カレン チュハジアン(ウクライナ)
*昨年1月に、空位だった同暫定王座を賭け対戦している両雄。その時はエニスがフルマーク(120-108x3)の判定勝利を収め、暫定ながらも世界の頂点に立ちました。その後両者共に2つのKO/TKO勝利を加えて臨んだ再戦。結果的にはエニスがチュハジアンを再び退ける事になりましたが、ウクライナ人の健闘が大いに目立った一戦となりました。
普段はスピードとパワーで対戦したを飲み込むエニスですが、お互いに知った者同士による再戦だったためか、チュハジアンには米国人の脅しが通じません。エニスが勢いよく襲い掛かるも、その都度チュハジアンも反撃し王者にペースを譲りません。
5回、右アッパーでライバルからダウンを奪ったエニス。しかしここからも挑戦者が大崩れすることはありませんでした。主導権を握り続けるのは地元のエニスではありましたが、時折チュハジアンのクリーンヒットを食らう場面もしばしばありました。
結局は初戦同様に試合終了のゴングを聞く事になったこの戦い。エニスが防衛記録を伸ばしてはいますが、ディフェンスの甘さも暴露する形に。エニスの勝利に疑いの余地はありませんが、いくら何でも119対107というのはあり得ないでしょう。
かなり過大評価されている印象のあるエニス。彼が主戦場とする2024年11月15日現在のウェルター級の王者たちは下記のようになります。
WBA:エイマンタス スタニオニス(リトアニア/防衛回数1)
WBC:マリオ バリオス(米/1)
IBF:ジャロン エニス(米/3)
WBO:ブライアン ノーマン(米/0)
OPBF(東洋太平洋):佐々木 尽(八王子中屋/1)
WBOアジア太平洋:佐々木 尽(八王子中屋/4)
日本:セムジュ デビット(ウガンダ/中日/0)