DAISPO WORLD BOXING EXPRESS

今年もやってるやってる~

あの試合から30年(IBFウェルター級:1994年9月17日・その2)

2024年09月17日 05時51分18秒 | ボクシングネタ、その他雑談

今から30年前となる1994年9月17日、米国ネバダ州ラスベガスで行われた試合結果です。
IBFウェルター級戦:
王者フェリックス トリニダード(プエルトリコ)TKO4回2分41秒 挑戦者ヨリボーイ カンパス(メキシコ)

(トリニダードとカンパスによる注目の全勝対決が実現)/ Photo: Youtube

23戦全勝(19KO)という素晴らしい戦績を誇る若き王者トリニダードが、56戦全勝(50KO)というお化けみたいなレコードの持ち主であるカンパスを迎え、保持する王座の4度目の防衛戦を行いました。

カンパスがグイグイとプレッシャーをかけ、それをシャープなパンチとスムーズなフットワークで、トリニダードが力強く迎え撃つ。そんな展開が試合開始のゴングと同時に始まります。

ボクシング界には6インチパンチ(15センチほど)というものが存在します。そんな伝説のようなパンチを、実際にこの試合で目にあたりにすることになりました。2回2分過ぎ、メキシカンが距離を詰めた時、両者の間にほとんど間合いが無い状態でカンパスの左フックが炸裂し、トリニダードが腰砕けでダウン。現地のテレビ解説者は、「こんなパンチ、初めて見た!」と大興奮状態でした。

(カンパスの6インチ・フックが炸裂)/ Photo: Youtube

劣勢に立たされたトリニダードでしたが、試合再開後、怒涛の反撃を開始します。続く3回にはローブロー(低打)のため、減点1を科されたトリニダード。そこからは、2回の反撃に輪をかけたような凄まじい攻撃でメキシカンに襲い掛かっていきました。

時計の秒数が進むごとにトリニダードの動くサンドバックとなっていったカンパス。見ている側からもこれ以上打たれ続けたら、ボクシングはおろか、「その後の生活に支障を及ぼすのでは!?」と思われた瞬間にレフィリーが両者の間に入りストップを宣告。カンパスが救い出されると同時に、トリニダードが見事の逆転劇の主人公となりました。

(トリニダード(右)の猛攻にさらされたカンパス)/ Photo: Youtube

トリニダードはキャリアを通じ、前半戦(ほぼ第2ラウンド)にダウンを喫する事が多々ありました。しかしそのダウンがトリニダードにとり、目覚まし時計のように作用し、猛反撃劇が始まります。その典型的な一戦が、今回のカンパス戦と言っていいでしょう。

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