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今年もやってるやってる~

あの試合から30年(2団体ライトフライ級)

2023年03月13日 05時22分03秒 | ボクシングネタ、その他雑談

今から30年前の1993年3月13日、米国ネバダ州で行われた試合結果です。
2団体ライトフライ級戦(王座統一戦):
IBF王者マイケル カルバハル(米)KO7回2分59秒 WBC王者ウンベルト ゴンザレス(メキシコ)

「チキータ」の異名を持ったゴンザレスは、当時軽量級を中心に猛威を振るっていた韓国トップクラスの選手たちを軒並み撃破し、軽量級ボクシングの中心的選手でした。対するカルバハルは1988年に行われたソウル五輪で銀メダルを獲得。その強打から、伝説の「石の拳」ロベルト デュラン(パナマ)のニックネームを拝借し、「小さな石の拳」として本場米国に軽量級ブームを巻き起こしていた第一人者。そんな両者が拳を交えるのだから、50キロ未満の階級にも関わらず、試合前から大変な注目がこの一戦に集められていました。

(試合前から大きな注目を集めた一戦。前座では、オスカー デラホーヤがフロイド メイウェザーの叔父ジェフと対戦)/ Photo: ebay

108ポンド/48.9キロという17階級制で下から2番目に軽いクラスで、ドンパチと激しい打ち合いが繰り広げられてから既に30年が経ったんですね。「La Explosion/ラ エクスプロシオン(爆発)」と銘打たれたこの試合で先手を取ったのはゴンザレス。手数と機動力で上回るチキータは2回終了間際に、ボディーへのワン・ツーから顔面へのワン・ツーを放ち先制のダウンを奪います。5回には強烈な左フックでダウンを追加したメキシカン。6回終了時までの採点でも、3対0(58-54x3)で明白な形で試合をコントロールしていきました。

(激しいパンチの交換を繰り広げた両雄)/ Photo: 3Kings Boxing WorldWide

しかし7回、カルバハルが起死回生の左を放ちゴンザレスをロープまで飛ばし逆襲が始まります。その強打でライバルを追いつめたカルバハルは、右からの左フックを再度決めゴンザレスを完全にKO。見事な大逆転劇を演じています。

(その強打で、ライバルを完全に沈めたカルバハル)/ Photo: Ring Magazine

大一番に勝利を収めると同時に、それまで保持していたIBF王座に加え、WBCタイトルを吸収したカルバハル。名実ともに軽量級のスーパースターの座を射止める事に成功しています。

(この試合での勝利により、スーパースターの座を射止めたカルバハル)/ Photo: Ring Magazine

ボクシング史に残る一戦がこの階級で行われた事自体が大変有意義な「事件」でした。カルバハルとゴンザレスの両者合わせてのギャラ(日本語で言うファイトマネー)が100万ドルという、現在でも考えられない大金が両者の懐に入り、そして何よりも試合自体がとんでもなくエキサイティング。まさに質と量が揃った名勝負でした。

(名勝負を繰り広げた「小さな石の拳」(左)と「チキータ」(右))/ Photo: WBC Boxing

会場には、リングアナウンサーのマイケル バッファー氏がお客さんとして来ていました。普段、カルバハルのアナウンスをする機会が多かったバッファー氏はリング上に招かれ、革ジャン姿でカルバハルをコール。ゴンザレスは、その日のメインアナウンサーのジミー レノン氏が行っています。その後、両氏によるコラボは時々実現していますが、この試合のように一人がゲストとして行ったのは珍しいケースですよね。


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