キッグ、代役に圧勝

先週末19日土曜日、英国で行われた試合結果です。
WBAスーパーバンタム級戦（レギュラー王座）：
王者スコット　キッグ（英）TKO2回1分56秒　挑戦者シファ　ムニャイ（南ア）

＊本来ならこの日、暫定王者ネオマル　セルメニョ（ベネズエラ）との王座統一戦に臨む予定だったキッグ。しかしその一戦はセルメニョに英国の就労ビザが下りなかったために中止。変わってムニャイが代役挑戦者としてキッグに挑戦しています。

初回2分過ぎまでは比較的静かだったこの一戦。しかしこの回残り30秒をきったところで王者の左フックが炸裂。挑戦者の足が揃っていたためもありますが、南アフリカ人は弾けるようにダウン。

2回中盤、きれいな今度はワン・ツーで2度目のダウンを奪った英国人。試合再開後の連打直後にレフェリーは試合を止めています。

　　　

代役とはいえ圧倒的な強さを見せつけたキッグ。保持する王者の3連続防衛（2KO、1引き分け）に成功。今月初旬に豪快にWBC王座への挑戦権を獲得しているカール　フランプトンへのライバル意識を豪快に示しています。

益田が空位の王座を獲得

今月13日、松下IMPホールで行われた試合結果です。
日本バンタム級王座決定戦：
益田　健太郎（新日本木村）負傷判定10回（3対0：96-92x2、96-93）川口　裕（グリーンツダ）

＊今回が2012年7月以来、2度目の日本王座挑戦となった益田。6回に自らの右目上を負傷し、それが原因で負傷判定という消化不良の形で試合が終わってしまいました。しかし判定は、それまで試合を優勢に進めていた益田に微笑み敵地での王座奪取に成功しています。

今回の王座決定戦は、大場　浩平（真正）が世界挑戦者決定戦に出場するために空位になっていたもの。昨年からIBF、WBOに加盟した日本ですが、これまで以上に世界への挑戦権獲得への機会が増したため、日本王座戦の質が落ちつつあるような感じを受けます。

今週末の試合予定

2014年4月第3週末の試合予定です。

19日　土曜日
英国
WBAスーパーバンタム級戦（レギュラー王座）：
王者スコット　キッグ（英）対　挑戦者シファ　ムニャイ（南ア）

米国ワシントンDC
IBF/WBAライトヘビー級王座統一戦：
IBF王者バーナード　ホプキンス（米）対　WBA王者ベイビュート　シュメノフ（カザフスタン）



WBOミドル級戦：
王者ピーター　クイリン（米）対　挑戦者ルーカス　コネクニー（チェコ）

IBFウェルター級戦：
王者ショーン　ポーター　対　挑戦者ポール　マリナッジ（共に米）


23日　水曜日
大阪城ホール
WBCバンタム級戦：
王者山中　慎介（帝拳）対　挑戦者シュテファーヌ　ジャモエ（ベルギー）

IBFスーパーバンタム級戦：
王者キコ　マルチネス（スペイン）対　挑戦者長谷川　穂積（真正）

＊何となく長谷川が後半に捕まりそうな予感がします．．．。


25日　金曜日
ロシア
WBAクルーザー級戦：
デニス　レベデフ（露）対　ギレルモ　ジョーンズ（パナマ）

パッキャオ、明白なリベンジ

先週末12日土曜日、米国ネバダ州ラスベガスで行われた試合結果です。
WBOウェルター級戦：
挑戦者マニー　パッキャオ(比)判定3対0（116-112x2、118-110）王者ティモシー　ブラッドリー(米）

＊一昨年6月、疑惑の判定勝負を演じた両選手による再戦。その時の判定はさて置き、試合内容自体は拮抗したものに見受けられました。その後それぞれ2戦をこなしている両選手ですが、ブラッドリー、パッキャオともに何となく冴えない印象の試合を演じています。

今回の再戦では、パッキャオ・サイドから見ると昨年11月のブランドン　リオス（米）戦で披露したボクシングを継続して見せられた感じを受けます。常に手数で先手を取り、ブラッドリーの攻撃は俊敏なフットワークでかわしていく。パンチが当たろうが当たる前が12回に渡りとにかく手数を出し続けたパッキャオ。以前の「強さ」は影を潜めましたが、コンディションのよさは十分に見せつけました。

逆にブラッドリー。4回にパッキャオをグラつかせてから大振りのパンチが目立ちました。また無用な防御技術も披露し続け、文字通りパンチを打たずして疲労していきました。多分自らの激しい動きのため足でも痛めたのではないでしょうか？



王座復帰と共に実力の誇示に成功したパッキャオ。今後はどのような路線を歩んで行くのでしょうか？ファン　マヌエル　マルケス（メキシコ）との第5戦だけは遠慮して貰いたいものです。


WBAスーパーライト級戦（レギュラー王座）：
挑戦者ジェシー　バルガス（米）判定3対0（115-113x2、117-111）王者カビブ　アーラフベルディエフ（露）

＊トップランク社の新鋭バルガスが実力者に競り勝ちプロ初戴冠。WBA王座と共に、マイナー団体IBO王座も獲得しています。


WBAスーパーフェザー級戦（暫定王座）：
ブライアン　バスケス（コスタリカ）判定3対0（114-113x2、117-110）　ホセ　フェリックス（メキシコ）

＊前評判の高かったメキシカンを退け本場アメリカでの評価を上げたバスケス。数日前のFightnewsによると、近日中にレギュラー王者の内山　高志（ワタナベ）が同王座を返上するため、バスケスがその地位に昇格、とありました。一体どういうことなのでしょうか?

マンディン、5度倒される（色々：04‐17‐14）

最近（2014年4月17日ごろ）のニュースです。

1）ここ最近、評価は上げずもそれなりの実力は維持していたと思われたアンソニー　マンディン（豪）。今月9日に保持するWBAスーパーウェルター級のインターナショナル王座の防衛戦を行いましたが、元IBFウェルター級王者ジョシュア　クロッティ（ガーナ）に5度ダウンを奪われ大差判定負けを喫してしまいました、残念。

　　　　　　

2）前WBCスーパーウェルター級王者のサウル　アルバレス（メキシコ）と現在WBA王座を保持するエディスランディ　ララ（キューバ）が7月12日、米国ネバダ州ラスベガスで対戦することが決定しています。現在の所この一戦は無冠戦12回戦として行われるようですが、試合前までに世界戦へと昇格することも十分ありえるでしょう。

3）5月31日、中国のマカオで防衛戦を予定しているWBAフェザー級王者のニコラス　ウォータース（ジャマイカ）。この日の挑戦者がビック　ダルチニアン（豪）に変更となっています。敗れたとはいえ昨年11月のノニト　ドネア（比）戦で素晴らしいパフォーマンスを見せたダルチニアン。しかし強打のジャマイカ人相手では体重の壁に直撃するのではないでしょうか？

4）5月24日に防衛戦を予定しているWBCフェザー級王者ジョニー　ゴンザレス（メキシコ）の相手が、ガイアナのクライブ　アトウェルに決定しています。

5）日本でもお馴染みのWBCスーパーフライ級王者シーサケット　ソールンビサイ（タイ）対指名挑戦者カルロス　クアドラス（メキシコ）戦が5月31日、挑戦者の地元で行われることが決定しています。

6）明後日に防衛戦を予定しているWBAスーパーバンタム級のレギュラー王者スコット　キッグ（英）。本来ならこの日、暫定王者ネオマール　セルメニョ（ベネズエラ）との王座統一戦を予定していましたが、挑戦者がシファ　ムニャイ（南ア）へと変更になっています。

第4戦目は京都で

5月22日、島津京都アリーナで予定される試合です。
ミドル級10回戦：
村田　諒太（三迫）対　ヘスス　ネリオ（メキシコ）

＊金メダリスト村田のプロ第4戦目は初の関西での試合、10回戦のリングとなります。対戦者のネリオは12勝（6KO）3敗（1KO負け）の選手。試合毎に戦力を増している村田にとり、少々歯ごたえのない相手のように思えますが．．．。

井上、最短記録達成

今月6日、大田区総合体育館で行われた試合結果です。
WBCライトフライ級戦：
挑戦者井上　尚弥（大橋）TKO6回2分54秒　王者アドリアン　エルナンデス（メキシコ）

＊試合4日後に21歳の誕生日を迎えている怪物井上。6戦目での王座奪取にけちをつけるとしたらエルナンデスの不甲斐なさ。井上がそれだけ素晴らしいパフォーマンスを披露したと言ってしまえばそれまでですが、新王者の過去5戦の相手より歯ごたえがなかったというのはちょっと．．．。

深刻な減量苦に直面している井上。次戦は9月に予定との事。その一戦がライトフライ級での防衛戦になるのか、または上の階級での試合になるかは未定です。


WBCフライ級戦：
王者八重樫　東（大橋）KO9回2分14秒　挑戦者オディロン　サレタ（メキシコ）

＊最終的にKO勝利を飾ったものの予想外の苦戦を強いられた八重樫。次は注目のロマゴンとの防衛戦が濃厚です。




日本フェザー級王座決定戦：
細野　悟（大橋）TKO10回34秒　緒方　勇希（角海老宝石）

＊4度目の世界挑戦を目論む細野が約3年ぶりに日本王座への返り咲きに成功。こちらも同門の八重樫同様に戦前の予想を裏切る苦戦試合を披露しています。


フライ級8回戦：
ローマン　ゴンザレス（ニカラグア/帝拳）TKO3回1分20秒　ファン　プリシマ（比）

＊これで無冠戦5連勝全KO。もう調整試合は見飽きました。

村中、黒田を最終回にストップ

先週10日木曜日、後楽園ホールで行われた試合結果です。
日本フライ級戦：
王者村中　優（フラッシュ赤羽）TKO10回1分32秒　挑戦者黒田　雅之(川崎新田)

＊昨年師走に安定王者だった粉川　拓也（宮田）を僅差の判定で下し同王座を獲得している村中。今回の初防衛戦では一つ下のライトフライ級王座を4度防衛し、WBAフライ級王座への挑戦経験を持つ黒田と対戦しています。

初回、ジャブで好スタートを切った挑戦者。しかし見せ場はこの回のみでした。回を重ねるごとに勢いを増していたった村中。最終回、ついにダウンを奪い再開後即レフェリーストップ。名のある選手を相手に初防衛に成功しています。

ルビオ、3度目の挑戦で暫定王者に

今月5日、メキシコで行われた試合結果です。
WBCミドル級暫定王座決定戦：
マルコ　アントニオ　ルビオ（メキシコ）KO10回1分38秒　ドメニコ　スパダ（伊）

＊両者とも今回が3度目の世界挑戦となったこの一戦。ルビオは2009年2月、当時WBCとWBOの2冠を保持していたケリー　パブリック（米）に挑戦し一方的なTKO負けを喫しています。そしてその3年後、今度はフリオ　セサール　チャべス（メキシコ）の引き立て役に昇進するも判定負け。その後はスーパーミドル級に転向してマイナー団体のWBF王座を獲得しています。スパダは2009年とその翌年に当時の暫定王者セバスチャン　ズビック（独）と対戦しいずれも判定負けを喫しています。

実力拮抗者同士ながらも地味な選手同士の対戦となった今回の一戦ですが、ルビオが予想外のワンサイド勝利を収め、暫定王座ながらもようやくメジャー王座獲得に成功。セルジオ　マルティネス（亜）の後継者的地位を勝ち取っています。

　　　

すでに66戦（59勝6敗1引き分け）もこなしているリビオ。マルティネスと対戦すれば、ダウンの一つぐらい奪えるかも知れませんね。

今週末の試合予定

2014年4月第2週末の試合予定です。

12日　土曜日
米国ネバダ州ラスベガス
WBOウェルター級戦：
王者ティモシー　ブラッドリー(米)対　挑戦者マニー　パッキャオ(比)



WBAスーパーライト級戦（レギュラー王座）：
王者カビブ　アーラフベルディエフ（露）対　挑戦者ジェシー　バルガス（米）

WBAスーパーフェザー級王座決定戦（暫定王座）：
ブライアン　バスケス（コスタリカ）対　ホセ　フェリックス（メキシコ）


13日　日曜日
松下IMPホール
日本バンタム級王座決定戦：
川口　裕（グリーンツダ）対　益田　健太郎（新日本木村）




14日　月曜日
後楽園ホール
OPBF（東洋太平洋）スーパーライト級王座決定戦：
小原　佳太（三迫）対　ジェイ　ソリミアノ（比）

日本スーパーフライ級王座決定戦：
戸部　洋平（三迫）対　江藤　大喜（白井・具志堅スポーツ）