栃木県はが郡の

陶工のつぶやき

窯元めぐり

2006-10-07 22:50:38 | 自分のこと
陶芸に興味を持ち始めて、あちらこちら産地を巡りました。
振り出しは秋田でした。
次に益子に行きました。
笠間・瀬戸・常滑・美濃・京都・丹波・備前・越前・会津・有田・伊万里・唐津・砥部・大谷・壷屋・・・
海を渡り、韓国。
産地と言われていない所でも、陶芸をやっているところが随分あります。
そんなところも、尋ねて歩きました。
車だったり、電車だったり、ヒッチハイクだったり、飛行機だったり。
2~3時間しか見ないところもあれば、長期滞在したところもあります。
お会いした人も、陶芸家だったり、元教員だったり、会社員だったり、骨董屋さんだったり、詩人だったり、画家だったり、木工職人だったり、さまざまです。
山の中の工房で、すぐそばが渓谷になっていたり、海の見える丘の上で窯を焚いていたり、これもまたいろんな所で作陶しているものでした。
おもしろかったのは、敷地の関係で途中から90度曲がっている登り窯。
通常登り窯は傾斜地に直線的に築かれるものです。
ところがその工房では、それ以上上にいけなかったんですねえ。
二段ほど上がったところで、左にまがりさらに二段窯が続いていました。
ちゃんと焼けるのか?・・・
尋ねたところ、ちゃんと焼けるとのこと。
見せていただいた作品は確かにちゃんと焼けていました。
またある工房を尋ねたときは、電子制御の登り窯と言うのを見ました。
松下電器と共同開発したという、エレベーター式で窯の中を監視するモニターまで付いているものでした。
京都五条の共同窯は、煙を出さない登り窯。
煙突から一旦水フィルターをくぐって、外にでるようになっていました。
広い工房で大きな壷を作っていたり、4畳半ほどのところで3人くらいで箸置きを作っている工房だったり、いろんなところがありました。
京都の白い粘土。
沖縄の赤い粘土。
その土地の風土と気候と人間がつくりあげる、焼物たち。
真っ白な砂に青い空。そして屋根の上の陶器のシーサー。
韓国の朝鮮人参の臭いと唐辛子の赤と高麗青磁。
いろんな景色がつい昨日のように思い出されます。