オーケストリオンのお披露目会には子供たちからお年寄りまで大勢の方がお見えでした。
この食器棚のようなものがオーケストリオン。12種類の音を出して演奏します。
5月15日午後から梅野記念絵画館でオーケストリオンのお披露目会がありました。オーケストリオンとはオルゴールなどと同様の自動演奏楽器で100年ぐらい前までジュースボックスとして利用されていました。その後蓄音機やレコードの普及によって一気にその姿を消しました。
仕組みはモーターを使ってふいごに風を送り、風の力で笛を鳴らしたり鍵盤をたたいたりします。これをロールペーパーに開けられたたくさんの小さな穴でコントロールします。現在ならCDです。これと同じことを空気の力と紙の穴で行なっていました。現代と同じことが自然のエネルギーで実現していたんですね。
オーケストリオンは梅野記念絵画館ができたときある方からいただいたそうですが、壊れていて使えませんでした。何とか修理したいというS学芸員の方の熱意で、まずどれほどの価値があるものなのか知るためにいま話題の「お宝鑑定団」に出品しました。
それをご覧になっていた篤志家の方が修理代の寄付を申し出ていただき、あれよあれよという間に修理することが決定したそうです。修理は清里でオルゴール館を開業している方にお願いし、ほぼ半年がかりで完成しました。
多くの方の熱意で実現したオーケストリオンのお披露目会でした。それだけで一つの物語ができそうですね。むろん演奏も素晴らしいものでした。皆さんもお時間がありましたらぜひ訪れてみたらいかがでしょうか。