コンセプトは
すごく好きなんですけどね-。
「武士の家計簿」53点★★☆
加賀藩の猪山家は
代々「御算用者(ごさんようもの)」=会計処理
(会社でいうと、経理部ってとこでしょうか)を
担当してきた家柄。
主人公・猪山直介(堺雅人)も
そろばんの技にはたけていたが
下級武士の手当は少なく
家計はひっ迫していた。
直介は妻・お駒(仲間由紀恵)の協力のもと
そろばんと知恵で
家計を立て直そうとするが……?!
血しぶきも斬り合いも一切出てこない
武士のホームドラマ、と聞いて
すごくおもしろそうだと思った。
しかし残念ながら
どうにも味が薄い……。
一家をじっくり描いてる割りには
人物造形が弱く
キャラが立ち上がってこないし
“人間ドラマ”の深みには足りず
さりとてコメディでもない。
変に“しんみり”させられるだけで
とらえどころのない作品でした。
すごく不安なのが
近作「わたし出すわ」もそうだったんですが
最近の森田作品とは
ことごとく間合いが合わないこと。
カットのつなぎもタイミング悪く
「あと1拍、早く切り替わってくれ~」と
ジリジリすることばかり。
唯一、とぼけた母上役の松坂慶子が
おおらかでふくよかな芝居で笑わせてくれて
ホッといたしました。
いいよな~松坂さん。
★12/4から全国で公開。
「武士の家計簿」公式サイト