ぽつお番長の映画日記

映画ライター中村千晶(ぽつお)のショートコラム

赤浜ロックンロール

2015-05-01 23:23:46 | あ行

小西晴子監督は
「イラク チグリスに浮かぶ平和」のプロデューサー。

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「赤浜ロックンロール」70点★★★★


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岩手県の海辺の町、赤浜。

津波で1000人超の犠牲者を出したこの漁師町に
国は5階建てビルに相当する
14.5メートルもの巨大防潮堤を作る復興計画を決める。

その計画に「NO!」と声を上げた
赤浜の人々を追ったドキュメンタリーです。


防潮堤建設は
生態系への心配もあるけれど

自然にそんな形で立ち向かおうとしたって
はっきりいって、無理だと
その場にいる人々はよーくわかっている。

なにより漁師にとって、日常から海や船が見えなくなるなど
もってのほかだと彼らは言う。

で、どうせお金をかけるなら
防潮堤なんかより、高台に町を移して、
まだほとんどが仮設に暮らす町民たちに
住宅を建ててあげればいい。


町民たちの主張はどう考えても、まともな意見。
声をあげた彼らはえらい!
もっともだ!

しかーし。
防潮堤にNO!を言った彼らに何が起こるか。

国は防潮堤の代わりに
11メートルもの高さの道路を作ると言い出すんですよ――!

なんなんですか?
いやがらせですか?

と、見ていると
国は住む人々の意見など、何も聞いてない様子が、よ~っくわかります。


凝った作りなどではないけれど
中心人物となる
ロックンロールな漁師がかっこいいし

震災で家族を失いながら
町のまとめ役となる会長など

くっきりとキャラ立つ人物によって
問題がはっきりと提示されるドキュメンタリーだと思います。


★5/2(土)から新宿K's cinemaで公開。ほか全国順次公開。

「赤浜ロックンロール」公式サイト
コメント
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