小西晴子監督は
「イラク チグリスに浮かぶ平和」のプロデューサー。
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「赤浜ロックンロール」70点★★★★
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岩手県の海辺の町、赤浜。
津波で1000人超の犠牲者を出したこの漁師町に
国は5階建てビルに相当する
14.5メートルもの巨大防潮堤を作る復興計画を決める。
その計画に「NO!」と声を上げた
赤浜の人々を追ったドキュメンタリーです。
防潮堤建設は
生態系への心配もあるけれど
自然にそんな形で立ち向かおうとしたって
はっきりいって、無理だと
その場にいる人々はよーくわかっている。
なにより漁師にとって、日常から海や船が見えなくなるなど
もってのほかだと彼らは言う。
で、どうせお金をかけるなら
防潮堤なんかより、高台に町を移して、
まだほとんどが仮設に暮らす町民たちに
住宅を建ててあげればいい。
町民たちの主張はどう考えても、まともな意見。
声をあげた彼らはえらい!
もっともだ!
しかーし。
防潮堤にNO!を言った彼らに何が起こるか。
国は防潮堤の代わりに
11メートルもの高さの道路を作ると言い出すんですよ――!
なんなんですか?
いやがらせですか?
と、見ていると
国は住む人々の意見など、何も聞いてない様子が、よ~っくわかります。
凝った作りなどではないけれど
中心人物となる
ロックンロールな漁師がかっこいいし
震災で家族を失いながら
町のまとめ役となる会長など
くっきりとキャラ立つ人物によって
問題がはっきりと提示されるドキュメンタリーだと思います。
★5/2(土)から新宿K's cinemaで公開。ほか全国順次公開。
「赤浜ロックンロール」公式サイト