エンドロールで
おもしろさが倍増!
「ゴッホ~最期の手紙~」69点★★★★
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1891年、夏。
南フランスのアルル。
青年アルマン(ダグラス・ブース)は
父から1通の手紙を渡される。
それは1年ほど前に自殺した
画家ゴッホ(ロベルト・グラチーク)の手紙だった。
手紙を渡そうと旅に出たアルマンは
人々からゴッホについての話を聞く。
そのうちにアルマンはその死に疑問を持ち始める。
「本当に自殺だったのか?」
こうしてアルマンは、ゴッホの死の真相を
探ることになるが――?!
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ゴッホの死の真相を描く
フィクション映画です。
なんといっても
映像のおもしろさが秀逸。
役者がゴッホのあの絵のタッチに変換されて、
彼の描いた、あの風景のなかで動き、話すという
ゴッホの絵の中に迷い込んだような
不思議体験ができます。
まず俳優を使って撮影し、
そこに125名の画家たちが
ゴッホふうの彩色を施して、完成したそう。
アニメーションのようでもあり
動く油彩のようでもあり。
役者もシアーシャ・ローナンなどが出ています。
ストーリーは
村にやってきた青年がゴッホの死の真相を探るため
様々な人に聞き取りをしていく……という
サスペンス仕立てで
物語としても、意外にきちんと“オチ”ており、
単なる映像遊びじゃない。
フェイクではない
ホンモノの尊敬と、完成度がありました。
ただ、すごく印象的な絵なので
途中で
ちょっと飽きてしまうのが惜しい(苦笑)
それでもエンドロールで
ゴッホの実際の絵画と、映画に出てきた人物の肖像画が並べて写されると
「そうそう、この絵だ!この人だ!」と
おもしろさが、倍増しました。
東京都美術館で「ゴッホ展」(~1/8まで)も開催中なので
合わせて楽しめそうだし
東京新聞の書評に出てた
『ゴッホの耳』が超おもしろそう!読みたい。
★11/3(金・祝)からTOHOシネマズ六本木ヒルズほか全国順次公開。
「ゴッホ~最期の手紙~」公式サイト