大林宣彦監督、
やりきってる。

「花筐/HANAGATAMI」70点★★★★




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1941年の春。
17歳の榊山(窪塚俊介)は

佐賀県唐津に暮らす叔母(常盤貴子)のもとから
学校に通うことになる。
そこで榊山は
アポロ神のように猛々しい鵜飼(満島真之介)や


異様な存在感を放つ吉良(長塚圭史)らと学友になる。



肺病を患う従姉妹(矢作穂香)に恋心を抱きながら

榊山は青春を謳歌する。

だが、そんな彼らのほとばしるような日々も
戦争の渦に巻き込まれていく――。

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檀一雄氏の『花筐』を原作に
大林宣彦監督が
40年前に書き上げた脚本を映画化。

「この空の花」「野のなななのか」に続く
戦争三部作ともいえる作品で
より狂気というか

戦争前夜の不穏と恐ろしさが
ヒタヒタと忍び寄る。

そのなかで
血気盛んな若者のほとばしる若さ、

妹のような存在への想い。



禁断、そして流れる血、死――

まさに一度観たら忘れない
強烈なる大林ワールドの集大成。

監督の魂のメッセージが
伝わってきました。

169分のボリュームにして
意外にあっという間なのも前二作に通じるし
特に長塚圭史さんがめちゃくちゃ存在感あった……。

それにこの宣伝ビジュアルが
かなり忠実に、その世界観を表していて
いい感じ。

描いた森泉岳土さんは
大林監督のお嬢さんの、ダンナさんなんだそうでびっくり!

そういえば、長塚圭史さんと常磐さんもご夫婦だったっけ!
★12/16(土)から有楽町スバル座ほか全国順次公開。
「花筐/HANAGATAMI」公式サイト