もうこれでブラピにオスカーあげて?って感じですw
「アド・アストラ」74点★★★★
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近い未来。
人類は地球外知的生命体との出会いや資源を求めて
宇宙へと旅立っていた。
そんななか、アメリカ宇宙軍の宇宙飛行士である
ロイ少佐(ブラッド・ピット)は
冷静沈着、優秀な仕事ぶりを高く評価されていた。
が、あるときロイは上官から
驚くべき「極秘情報」を告げられる。
16年前に宇宙へ知的生命体を探索に行ったまま
消息を絶った父(トミー・リー・ジョーンズ)が
生きているかもしれないというのだ。
ロイは軍の指示で
父へのメッセージを宇宙へと送るのだが――?!
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豪華俳優やスケールの大きさに似合わず、
じっくりと人間の内面を掘り下げる思考系のSF。
好きなタイプでした。
まあ、とにかくIMAXの大画面に巨大に広がる
漆黒の宇宙空間、そしてブラピのアップに圧倒される(笑)
「ファースト・マン」(19年)のライアン・ゴズリングもだけど
宇宙ものって宇宙服着てるし、顔しか見えないし
それだけで説得力ある演技をし
映画もたせることができる俳優って、そうそういないんですよね。
で、このブラピが
完全にぼっち。
仲間と宇宙に行きもするんだけど
常人の域を超えた冷静さを持つ彼は、
感情を抑え込むあまり、同時に感情を持てなくなっているんですね。
だから物理的にも、精神的にもぼっち。
そんな主人公の孤独なモノローグが、黙々と続く。
映画も基本、静かなんですが
「宇宙に消えた父は、生きているのか?」と謎を追うミステリー要素が
全体をひっぱっていき
そこには「父と息子の確執」「父との対峙」というテーマがある。
さらに
起承として宇宙ものの定石である事故や
ハラハラのトラブルも起こる。
ただ、こうしたドキドキが
すべて「いま、確認されている事実」に基づく範囲内で起こる、というこだわりが
またおもしろいのだ。
サイエンス・フィクションではなく、サイエンス・ファクト、と資料にあるけれど
なるほどねー。
そこがオトナであり、リアルで、
また人間の寂しさ、哀しみが沁みるのでありました。
音楽もとてもよかった。
★9/20(金)から全国で公開。
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