2大スター競演の魅力も、もちろんあるけど
これが予想を超えておもしろい!
「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」73点★★★★
*****************************************
1969年のハリウッド。
リック・ダルトン(レオナルド・ディカプリオ)は
テレビの西部劇で人気の俳優だったが
いまやピークを過ぎ、
映画スターへの転身を考え、焦る日々が続いていた。
リックのスタントマンで親友のクリフ(ブラッド・ピット)は
いつもリックの愚痴に付き合い、酔った彼を豪邸へ送り、
自分は小さなトレーラーハウスに帰っていく。
スタントの仕事に誇りを持つクリフは
そんな暮らしを悪くない、と思っていた。
ある日、リックの豪邸の隣に
時代の寵児であるロマン・ポランスキー監督と
その妻で女優のシャロン・テート(マーゴット・ロビー)
が越してくる。
キラキラ輝く二人を横目に
リックは俳優としての生き残りにかけようとするが――?!
*****************************************
タランティーノ監督×ブラピ×ディカプリオが初競演!
まあそれだけで事件ですがw
1969年に起こった「シャロン・テート事件」をバックグランドに
当時のハリウッドもろもろを描いた作品です。
でも
2大スターの共演!ってのはわかるけど
何の話なんだか、イマイチよくわからない!って方も多いかもしれませんので
内容こんな感じ、を重点的に
お知らせしてみようかなと思います。
まず、この映画の背景となっている
「シャロン・テート事件」については
ワシ
でちゃんと知ったかもしれない。
当時「ローズマリーの赤ちゃん」で大ヒット監督となっていたポランスキーと結婚した
シャロン・テートが
妊娠していたのに、屋敷を襲撃されて、殺されてしまった――という悲劇。
事件は陰惨なものなのですが、
でもね、映画はハッキリいって
この事件自体を描こうとしているわけじゃないです。
だから、陰惨さとかはない。
あくまでも事件は背景で、
夢いっぱいだったハリウッドの輝ける時代に
架空の人物である
落ち目な俳優リック(レオナルド・ディカプリオ)と
彼のスタントマン・クリフ(ブラッド・ピット)の
「オレらの人生、これから、どうする?」なモヤモヤや、それぞれの生き方を
明るく楽しくユーモラスに、フィルムに留め置こうとしてる。
だから、この展開とオチには
「なーるほど、こうきたか!」と誰もが思うに違いない。
その楽しい裏切りこそが「映画的」で、サイコーなんですね。
過激な血みどろ描写もほとんどなく、
大らかな時代のよき雰囲気が、ゆったりと伝わってくる。
映画ファン垂涎な小ネタも満載・・・・・・なんだと思います。
ワシレベルではあんまりわからんけど、でも楽しめますよ、大丈夫(笑)
それに
ジョージ・クルーニーとの絡みで
ブラピの笑いのセンスはよくわかってたけど
今回おもしろかったのは
ディカプリオが「自分のキャラをわかった上で笑いにしてる感」を出していたところ。
まるでトム・クルーズに通じるような、可笑しみがあるんですよ。
ブラピの武闘派ぶりもイケてたしねー。
さりげなーく上半身ハダカになるシーンのインパクトは強大でございました。
(あれ、CGじゃね?とちょっと疑ってしまう)
来日した、タランティーノ監督とディカプリオの
記者会見も、こっそり?のぞきにいったんですが
特にそういう話は、会見では出なかったけど
いま、この時代を描いた意味には
現状への反動もあると思う。
パワハラ対策も、働き方改革も、もちろん#MeTooだって賛成だし
生きにくい世の中が、どんどんよく変わっていくのは良いことだけど
でもね、正直、なーんかしんどくないすか?
みんながタバコを吸いまくり、
美人がもてはやされるのは当たり前。
いま考えたら「ポリティカルにライトじゃない!」ってことばかりかもしれないけど
とにかく、みんなががむしゃらに、ハチャメチャに生きてた、
こんな時代を、ワシら、愛してもいるんです・・・・・・って。
そんな、意思表明にも感じました。
★8/30(金)から全国で公開。
と思ってました。
やられた!ww
「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ザ・ウェスト」はちょうど9/27から
2時間45分のオリジナル版が公開されてますね!
http://onceinthewest2019.com/
下敷きにしていただけでした。
古き良き時代を 映画にしたのですね。
https://blog.goo.ne.jp/waterboy4716/e/00ec32b9978c189acde1b10ab46424af?st=0#comment-form
タランティーノ監督は、セルジオ・レオーネ監督「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ザ・ウェスト」を見て映画監督になろうと思ったらしく、本作でもご愛敬でイタリア映画をこき下ろしていたました。
このパラレルワールド感と妄想、
これぞ映画のおもしろさ!
と再認識させていただきました。
「イエスタデイ」(10/11公開)も
似た境地にさせてくれるので
オススメです!
1969年へのオマージュ感満載でしたね!
ラストの妄想ぶりは清々しいほどでした(笑)