最近の邦画ってバイオレンス系が多いよなあと
食傷気味でしたが
これは思いのほか、よかった。
「ハードロマンチッカー」69点★★★☆
下関に暮らす
グー(松田翔太)。
街を飄々と流し、
下関署の刑事(渡部篤郎)に絡まれたり、
組員の庄司(真木蔵人)に頼み事をされたりする日々。
そんななか出会った女子高生(小野ゆり子)と
電話で語り合ったりする
ロマンチストでもある。
だが
後輩たちが敵対するチョー高(朝鮮高校)の家を
襲撃したことから
さまざまなトラブルに巻き込まれることに――?!
CMディレクターの顔を持ち
下関出身、在日韓国人2世である
グ スーヨンが原作・監督。
まず興味を持ったのは
下関と小倉という舞台。
そして北九州在住の黒田征太郎氏が
宣伝ビジュアルを担当していること。
このへんの土地、アツくて好きなんですよねえ。
下関は行ったことないんですが
小倉の対面ですもんねえ。
ただ内容的には
バイオレンスきっつそうだなアと
かなり身構えたんですが、
思ったより暴力描写が
どぎつい直接的ではなく、うまく処理されていた。
ザラついた映像で
ヒリヒリした肌ざわりはあるけど、
不必要な痛みはないのがいい。
悪人とも言えず掴みどころない主人公の
飄々さや、スタンス
ユーモアと軽妙さ、
音楽など
なーんか「ルパン三世」を思い出しました。
ただ
何を言いたいか、とかは
とくに全然何にもなさそうで(笑)
説明もないので
主人公が高校中退のフリーターなんだ、とか
実際のところ
誰と誰とが敵対してたのか、とか
プレス資料のあらすじ書きを読んで
初めて知りました(笑)。
ま、主人公はあくまでも
混濁とした“下関”という土地と
“疾走・迷走する若者”という気配なんでしょうね。
いいと思います、それでも。
中村獅童氏が笑えたなア。
★11/26から全国で公開。
「ハードロマンチッカー」公式サイト
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