あー、なんで、泣けるんだろ(涙)
「mid90s ミッドナインティーズ」74点★★★★
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1990年代半ばのロサンゼルス。
13歳のスティーヴィー(サニー・スリッチ)は
若くして子を持ち
いまは一人で奮闘する母(キャサリン・ウォーターストン)と
威圧的な兄(ルーカス・ヘッジズ)と暮らしている。
家庭に居場所のないスティーヴィーは
ある日、街のスケートボードショップで
ボーダーの少年たちと知り合う。
少しだけ年上の彼らは、
スティーヴィーにとって、とてつもなく自由で、まぶしく見えた。
彼らの仲間になろうと
スケボーを始めたスティーヴィーだがーー?!
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「レディ・バード」(18年)A24作品にして
俳優、ジョナ・ヒルの初監督作。
自身の10代の想い出を基にしたという
半自伝的な話で
いやー、なんでもないのに
なんで泣けるんだろ(笑)
10代のころ
家ではない「居場所」を求めて出会った人たち。
とにかくその存在を追いかけたかった、少し年上の先輩や女の子。
すべてがマジックで憧れだった、まぶしい光や
甘く、しかし苦くて、渋い経験。
どんな世代の誰もが持ってるであろう、そんな記憶を
思い出させるんですよね。
それは、ビビッドな登場人物の造形や、みずみずしい映像、
ドンピシャな選曲などの的が、実に的確だからだと思う。
すごくうまくできた物語、とかとは
正直、違うんです。
でも、すくうと、手のひらからサラサラと流れてしまうようなこの感覚を
なんだか愛おしく、なんども味わいたいと思ってしまう。
そこが、いいんですよねえ。
奇しくも、90年代後半~00年代の
スケートボーダーズたちの12年を追ったドキュメンタリー
「行き止まりの世界に生まれて」も同時期公開。
併せてご覧いただくと、奥行き倍増です!
★9/4(金)から公開。
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