25時間目  日々を哲学する

著者 本木周一 小説、詩、音楽 映画、ドラマ、経済、日々を哲学する

待っていた

2018年08月21日 | 日記
「エノモトさんじゃないですか。まあ久しぶりですね」と突然偶然にコメリで出くわした男性が言った。ぼくは思い出せない、誰だったけ、と思いながら、思い出そうとしておぼえている振りをして、会話をした。
「尾鷲におるん?」
「いますよ。3年前に戻ってきましてね。シンガポールに12年いたんですよ」
「シンガポールに?」
「中古船の買い付けをやってたんですよ」
 まだ思いだせないにで、
中古船のことには突っ込まないで、若い人とも話もしたいち思い、
「おれ今人が待っとるんで、電話番号教えて」と訊き、スマホに登録をしたら、彼の名前が出てきた。前に電話暗号の交換をしたのだ。
「便利なドラムのセットを簡単に組み立てられるのを作って、売ろうと思ってるんですよ」
「へえ」というとそのセットの話を始めた。最後に「何か手伝うことありませんか」という。
  前の犬歯が抜けていて、身なりもだらしないように見えたが、神経質そうでなく、何か一発当てたいような山っけがありそうだった。
 3日経って、また彼と今度はスーパーで会った。
「よく会いますね」
「ぼくらは最初どこで会ったんやろか」
「どこで? ぼくは野地町でTシャツ屋」やってたんですよ」
 それでも思い出せない,中国でやりたい仕事があるので、その話をしてみた。
「おれ、中国語と英語、ペラペラですよ。プロログラミングもできますかから」
内心、ペラペラ話せるなどと言うなよ、その言葉だけで信用なくなるぞ、と思ったが、一度酒でも一緒に飲んでみようと思ったのだった。しっかり彼を知りたい。

 昨日、福岡の女性がどうしても相談したいことがあって、名古屋までいくので、会ってくれないかという話があり、ぼくは名古屋に出かけた。そこでも人脈をたどることをした。
 今日は友人に中国人の実業家を紹介してもらい、早速連絡を取った。相手も何を警戒することもなく、ぼくのプレゼンテーションを聴くと言ってくれた。なにかが動き出しそうな気がしている。ぼくも、チャンスがくるのを虎視眈々と待っていた、あわてず、あせらず。80歳までにチャンスがくればいいやと呑気に待っていたのだった。ドラムの彼に手伝ってもらうかもしれない。
 砂漠を農地化する。ぼくにとっては四年前内モンゴルに行ってからの捲土重来である。