25時間目  日々を哲学する

著者 本木周一 小説、詩、音楽 映画、ドラマ、経済、日々を哲学する

日本は貧しくなるか

2019年03月16日 | 社会・経済・政治
日本株を全部売って撤退したジム・ロジャーズは「日本はより貧しくなる」と警告を鳴らすというより、諦めている。彼は日本が大好きな人間だ。もしも自分が十歳だったら脱出する、とも言った。経済学者のいうことは当てにならないと彼は言う。
 理由は簡単である。借金が多すぎる。借金が多いと働きまくって返さなければならないのに、少子化対策をしてこなかった。移民政策に消極的である。政府は相変わらず、公共工事ばかりしている。歴史を見れば、国を閉ざす国はほぼダメになっているという。

 国の借金を減らす方法は3つしかない。
 ひとつは稼ぎまくって税収を多くすることだ。もう一つは強制的に税金を上げることだ。最後はインフレを継続的に起こすことだ。そうすれば国民のもつお金も価値が下がって、政府の借金が減る。

 この投資家はこの当たり前のことがよくわかっていると思う。
 ぼくらがもっとも心配するのは、いつ日本は破綻するのか、ということだ。株が下がり、年金機構も大損し、日銀がもつ株の運用も難しくなる。結果、年金がもらえなくなったり、さまざまな公共サービスが受けることができなくなる。ジム・ロジャーズははっきりしている。お金をもつものの余裕である。
 ぼくらは簡単に移住できない。ただ黙って待っているという状態である。日本はここ30年で遅れに遅れてしまった。技術の進歩は5G などの登場で確実に進んでいくのだろう。
 尾鷲市においてでも、白タク、どこでも乗れてどこでも降りることができる乗り合いミニバスができるかとなれば、既存のバス会社、タクシー会社に遠慮しなければならない。調整が必要となる。こんな社会仕組みで大胆な改革ができないのは当たり前であり、これこそが日本が貧しくなっていく理由である。