エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

河津桜咲く

2014年03月11日 | ポエム
河津ではなく、ここ練馬で咲く桜である。
そうではあるけれど「河津桜」である。



いま、満開である。
河津で見るともっと赤いけれど、練馬では仄赤い。
土の所為だろうか。

昨日の午前中は晴天であった。



桜は、このように引き寄せて見ると美しい。
手が届かないから、余計魅力的であるのだ。

桜は伸び放題が良い。
「桜伐る馬鹿、梅伐らぬ馬鹿」という。







「花の刻土の香りの色のあり」







何年か前、河津へ出かけた事があった。
雨模様だったけれど、それもしっとりして素敵な風情だった。

赤味が薄れて、楚々とした桜になっていた。



桜を愛でる人に悪い人はいない。
そう信じている。

言い換えれば、桜を詠む人に邪まな人はいないと言う事だ。
今日は3,11明日から、4年目に入る。

まだまだ被災を詠わなければならぬ。
その俳句は、ここ東京で詠むことと覚悟した。
その覚悟は、昨日の事である。



被災された人々の苦痛は、追経験しか出来ない。
体験は出来ないのだから、それを覚悟して詠むのである。



       荒 野人