エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

トサミズキ

2014年03月18日 | ポエム
あなたは、トサミズキという比較的目立たない花をご存じだろうか。
是非、知っておいて頂きたい花である。

目立たなくたって良い。
春の兆しが濃くなりはじめる、今頃の花である。



従って、マンサク科である事も肯じられる。
花言葉は「愛」「 伝言」「 優雅」となっている。

優雅とは、言いえないけれど、心優しき日本人の配慮であろう。
愛を希求する。
愛を伝える。



まるで春の花のキューピットではないか。
土佐で自生する水木だから土佐水木である。







「花序優し耳に充てたる土佐水木」







これはヒマラヤトサミズキとあった。
ヒマラヤで自生するのだろうか?



ヒマラヤトサミズキは、花が密集している。
普通、花を重ねるとごてごてして見苦しいけれど、このミズキはそうでもない。

見応えがある、と思う。

花の命は短くて、苦しきことのみ多かりき・・・。
だがしかし、季節を伝えると云う崇高な使命は全うする。

健気である。



        荒 野人