エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

まだ伊豆にいる

2014年03月29日 | ポエム
まだ伊豆にいる。
しかし、明日は春の吟行・・・今日には帰京する。
帰って、やるべきこともあるのだ。

心にひっかかっている、幾つかの事柄を整理しなければいけない。



朝日が、海を彩る。
キラキラとして鮮やかであって、暖かい照り返しである。
春・・・なのだ。



山桜は既に満開であって、蕊を残す樹も多い。
伊豆は、やはり暖かいのだ。



波の寄せ来る様も、日差しを浴びて暖かく見える。



朝の海。
潮騒の聴こえる宿は、ここち良い。

母の一頃に抱かれてでもいる、そんな錯覚に襲われるのだ。







「行き一分帰り三分の桜咲く」







山桜が散る遊歩道。
一昨日の雨模様と打って変わって、晴れ間が覗く天気である。

東京の桜も、やはり2~3分咲きとなっているだろうか?
そうだとしたら、嬉しい。

伊豆に来た時、ソメイヨシノは1分咲きだった。
今日はもう、3分咲きになっている。

一気に咲く花である。
従って、散り時も一気なのだ。

そこに、日本人の魂は魅せられたのだ。
桜の、一瞬の季節が来た。



      荒 野人