人工より天然物だよね。
と私は普段考えている。何事も自然がいいと。
材木の乾燥についても、人工乾燥なんていう強制的に木に水を吐かせるような処置よりも天然に乾燥させていったほうがいいと思っている。
しかし、今年の春先に「西日本縦断 木の旅」で製材屋さん(笹田木材さん)に伺った際に、通常は「天然乾燥→人工乾燥→天然乾燥」の順でやるよと教えて頂いた。
そのときは、「そうなんですか(覚えておきます)」という感じで理由までは聞けなかったですが、本日「木工材料」の授業にてそのわけをきちんと理解することができました。
■人工乾燥をさせるわけ
人工乾燥させるということは、乾燥させる時間を稼ぐことと一定以上に乾燥させることができることです。それによって人工乾燥させる一つ目の理由は、「木材の放湿スピードと吸湿スピードの違い」を利用できることと言えます。
二つ目の理由は、一定以上、つまり通常の環境で乾かしていたよりも乾燥できた木材は低い含水率を維持できるということです。
結果として、人工乾燥の過程を経ることで「木材の狂いを和らげることができる」ということが言えそうです。
①放湿スピードと吸湿スピードの違い
「木材の水分に対するヒステリシス」という難しげなグラフがあります。(写真)それによると日常レベルの湿度状態では、木は乾いて縮むよりも水分を吸って伸びるスピードのほうが遅いということです。
②一定以上に乾燥させた材は、そうしなかった材に比べて含水率が低いまま安定する。
(「吸湿と放湿による平衡含水率の違い」 より)
つまり一度人工乾燥させた材は、天然乾燥しか行っていない材に比較して、同じ湿度状態の中でも低い含水率のまま安定しているデータがあります。(ただし試験期間が20日程度のデータなので、もっと長い期間のデータがほしいところではあります)
さっき書きましたとおり、今年の春先の「西日本縦断 木の旅」という現場めぐりで見たり聞いたりしたことが、改めて知識としての裏づけを得ることができたことで一層身についた感じがします。とても寒い思いをした「西日本縦断 木の旅」でしたが、行っておいて間違いはなかった。かな、なんて思えた瞬間でした。
その他にも本日は、目からうろこの収穫がありました。
■日本各地で湿度は異なる
湿度は木工において非常に重要な要素です。
その湿度について「日本各地で湿度は異なる」のです。「なに当たり前のこと言っているんだ」と言われそうですが、例えば千葉県生まれの私にはどうしても「梅雨の時期が一番湿気が高く、空っ風が吹く冬が一番湿気が低い」という固定概念から抜け出せません。
実際日本の多くの地域で、「最も湿度が高いのは6月7月で、最も湿度が低いのは1月2月」ではありますが、雪の影響でしょうか、中には旭川、高山や福井のように「最も湿度が高いのは12月や1月で、最も湿度が低いのは5月や6月」といった地域があるのです。
そして木材に関しては含水率という指標を用いますが、その年間の格差は平均でも5~7%も変化しており、とても大きいことがわかりました。
また大阪は含水率の年較差が最も小さく、また年間の平均含水率も最も低く、木材にとって好ましい環境であることも知りました。逆に快適なイメージのある軽井沢は年平均含水率が最も高いデータがありました。
(以上、データをとった地域も限られているし、先生いわく1960年代の資料なので地球温暖化が進んだ現在とは異なるところもあるでしょうとのこと)
いずれにしても、先入観や固定概念に惑わされずに、きちんとデータを見るということを学ぶことができました。
午後は、5、6時間目は「砥ぎ」をやった後、体育の時間になりました。
先週に引き続きソフトバレーボールでしたが、私は先週の体育の時間はものもらいで見学だったため初の体育でした。
「砥ぎ」で体も気持ちも凝り固まっているときには体を動かすのもいいものです。
みんなもリフレッシュできたようでしたよ。
と私は普段考えている。何事も自然がいいと。
材木の乾燥についても、人工乾燥なんていう強制的に木に水を吐かせるような処置よりも天然に乾燥させていったほうがいいと思っている。
しかし、今年の春先に「西日本縦断 木の旅」で製材屋さん(笹田木材さん)に伺った際に、通常は「天然乾燥→人工乾燥→天然乾燥」の順でやるよと教えて頂いた。
そのときは、「そうなんですか(覚えておきます)」という感じで理由までは聞けなかったですが、本日「木工材料」の授業にてそのわけをきちんと理解することができました。
■人工乾燥をさせるわけ
人工乾燥させるということは、乾燥させる時間を稼ぐことと一定以上に乾燥させることができることです。それによって人工乾燥させる一つ目の理由は、「木材の放湿スピードと吸湿スピードの違い」を利用できることと言えます。
二つ目の理由は、一定以上、つまり通常の環境で乾かしていたよりも乾燥できた木材は低い含水率を維持できるということです。
結果として、人工乾燥の過程を経ることで「木材の狂いを和らげることができる」ということが言えそうです。
①放湿スピードと吸湿スピードの違い
「木材の水分に対するヒステリシス」という難しげなグラフがあります。(写真)それによると日常レベルの湿度状態では、木は乾いて縮むよりも水分を吸って伸びるスピードのほうが遅いということです。
②一定以上に乾燥させた材は、そうしなかった材に比べて含水率が低いまま安定する。
(「吸湿と放湿による平衡含水率の違い」 より)
つまり一度人工乾燥させた材は、天然乾燥しか行っていない材に比較して、同じ湿度状態の中でも低い含水率のまま安定しているデータがあります。(ただし試験期間が20日程度のデータなので、もっと長い期間のデータがほしいところではあります)
さっき書きましたとおり、今年の春先の「西日本縦断 木の旅」という現場めぐりで見たり聞いたりしたことが、改めて知識としての裏づけを得ることができたことで一層身についた感じがします。とても寒い思いをした「西日本縦断 木の旅」でしたが、行っておいて間違いはなかった。かな、なんて思えた瞬間でした。
その他にも本日は、目からうろこの収穫がありました。
■日本各地で湿度は異なる
湿度は木工において非常に重要な要素です。
その湿度について「日本各地で湿度は異なる」のです。「なに当たり前のこと言っているんだ」と言われそうですが、例えば千葉県生まれの私にはどうしても「梅雨の時期が一番湿気が高く、空っ風が吹く冬が一番湿気が低い」という固定概念から抜け出せません。
実際日本の多くの地域で、「最も湿度が高いのは6月7月で、最も湿度が低いのは1月2月」ではありますが、雪の影響でしょうか、中には旭川、高山や福井のように「最も湿度が高いのは12月や1月で、最も湿度が低いのは5月や6月」といった地域があるのです。
そして木材に関しては含水率という指標を用いますが、その年間の格差は平均でも5~7%も変化しており、とても大きいことがわかりました。
また大阪は含水率の年較差が最も小さく、また年間の平均含水率も最も低く、木材にとって好ましい環境であることも知りました。逆に快適なイメージのある軽井沢は年平均含水率が最も高いデータがありました。
(以上、データをとった地域も限られているし、先生いわく1960年代の資料なので地球温暖化が進んだ現在とは異なるところもあるでしょうとのこと)
いずれにしても、先入観や固定概念に惑わされずに、きちんとデータを見るということを学ぶことができました。
午後は、5、6時間目は「砥ぎ」をやった後、体育の時間になりました。
先週に引き続きソフトバレーボールでしたが、私は先週の体育の時間はものもらいで見学だったため初の体育でした。
「砥ぎ」で体も気持ちも凝り固まっているときには体を動かすのもいいものです。
みんなもリフレッシュできたようでしたよ。