それからの海舟

2009-08-31 07:30:12 | Weblog

大臣も 選挙負ければ 只の人
自民党は今回の選挙で歴史的大敗となった
首相や閣僚の責任は大きい
選挙後の身の処し方やこれからの言動が注目される
ところで 
徳川三百年の政治の終結は
薩長土の志士たちの活躍であったのであろうが
フランスやイギリス等の外圧も大きい
鎖国政策を貫いていた徳川幕府も
外国対策を考えあぐねて勝海舟らに海外の視察をさせたりしている
その際 彼らの物の見方は大きくかわったことだろう
半藤一利さんのそれからの海舟 ちくま文庫刊
西郷隆盛との交渉に成功し江戸の街と市民を戦災から守りきり
官軍に敗れた幕軍の将として
親方であった徳川慶喜をも守りきった男
その海舟の後半生を調べ上げた作品である
敗れれば只の人であったはずが
新政府の思惑によって度々政治の舞台に再登場せねばならない運命
江戸っ子の心意気は死ぬまでつらぬかれ
官軍の将でありながら逆軍の汚名を着せられた西郷隆盛の
名誉回復にまで尽力した
加えて偉大な功績は 旧幕臣たちの生計を考え
新政府で力を発揮したことだろう
しかし
幕軍であったがために
彼に対する評価はあまりにも低い
ともに咸臨丸に乗った福沢諭吉にさえも批判をうけるしまつ
政治家は何をなすべき存在か
名誉とは 男のなかの男とは
本書は問うている
今 勝海舟のような政治家がほしい









 

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