茜いろの坂 船山馨

2011-05-02 17:44:25 | Weblog
転院した重井病院のすぐそばにある古書店は以前から気になっていた
なじみの居酒屋月の雫にゆく途中の旧二号沿いにあるたしか長山書店といった たぶん倉敷で一番大きな古本屋だろう
入り口はごちゃごちゃとして入り難いが三階まであるらしい大きな店だ
あまりにも本が多すぎて
一時間以上も本を探しまわった まあ
時間はたっぷりある

結局選んだのは子母澤貫の父子鷹ニサツ組昭和37年第九判となっていた
もう一冊は船山馨の茜いろの坂 新潮文庫59年発行の物だった。
これは普段の私ならえらぶことがないだろう茜いろの空 は脳溢血でたおれた船山馨という作家が余命半年を宣告されたあと書いた遺言ともいうべき遺作である もちろん私も後書きをよむまでしらなかった 私にしてみれば不吉な縁起でもない作品だ
が何か心惹かれるものを感じた 聖女のような売女を 愛することで救われてゆく罪深い男の話しだ
死に逝く者の祈りともとれる
コメント
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