澤地久枝著「昭和とわたし」

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昭和の戦争や重大事件を扱った重厚な作品からエッセイや交遊録など、その魅力を余すことなく収録した格好の「澤地入門書」。文春新書260頁。

 

多感な15歳の少女はどんな思いで、混乱の極にあった戦後の満州から引き上げ船に乗ったのか。

 

ミッドウエー海戦で戦死した3千余の名もなき青年たちや、二・二六事件で刑死した将校たちの妻の人生を掘り起こすなど、ノンフィクション作家として不動の地位を築いた著者の実相に迫る。ご一読をお勧めします。（お勧め度：★★）