きょうお昼に金沢市内の回転寿し店に入った。杖を突いて店に入って来たシニアの男性と付き添いの女性2人が横の席に座った。話し声が聞こえた。「ウクライナに攻め込んで好き放題に街を壊しとる。プーチンは許せん。この杖で叩いてやりたい」と。女性は「あまり感情的になると、また咳き込むから」となだめている。もう一人の女性も「ロシアに好き勝手させて、アメリカも国連も止められんのやね」と憤っていた。ロシアのウクライナへの侵攻への市民の怒りにも似た感情に気づかされた。
メディアで連日報道されているこの侵攻は激しさを増している。ロシア軍の車列は首都キエフまで27㌔に迫り、きのう1日は同市内にあるテレビ塔などを攻撃したと報じている。テレビ塔の狙い撃ちは市民への情報通信を遮断することが目的だったのだろう。逃げ惑う市民の姿も映し出されていて、侵攻以降でウクライナから隣国ポーランドに避難した人々は41万人にものぼるという(2日付・NHKニュースWeb版)。イギリスのジョンソン首相は「ロシアは1945年以来、ヨーロッパで最大の戦争を計画している」と語った(2月20日付・BBCニュースWeb版日本語)。まさにその様相を呈している。
キエフにある日本の大使館も一時閉鎖に追い込まれている。朝日新聞Web版(2日付)によると、外務省は大使館をウクライナ西部の都市リビウに移転すると発表し、「ロシアによる侵略が拡大し、首都キエフの情勢が極度かつ急速に緊迫化した」と説明した。在留邦人は先月27日時点で120人、その多くがキエフに在住している、
ロシアがむき出しの軍事行動の理由にあげているのが、ウクライナ政府によるロシア系住民に対する「ジェノサイド(集団殺害)」から守るために国連憲章第51条が定める自衛権を行使するとの主張だ。駐日ロシア大使館のTwitterを読むと、あからさまな表現で日本とウクライナを非難している。27日に岸田総理がロシアへの追加制裁としてプーチン大統領の資産凍結について発表した。すると、28日の駐日ロシア大使館のTwitterでは、ウクライナ政府を「ナチス」にたとえ、支援している日本政府を非難している。「日本は100年も経たぬ間に二度もナチス政権を支持する挙に出ました。かつてはヒトラー政権を、そして今回はウクライナ政権を支持したのです」と=写真・上=。
このTwitterには政治家も参戦している。ロシア大使館が同じく28日に「ソーシャルメディア上でロシアに対して情報戦が繰り広げられています。・・・ウクライナの民族主義者の犯罪を記録した映像や動画が、ロシアによるものであるかのように紹介されているのです」と。これに対し、河野太郎氏(元外務大臣、自民党広報本部長)は「Shame on you」(恥を知れ)と真っ向から非難のリツイートを行っている=写真・下=。庶民も政治家もロシアへの激しい怒りだ。
⇒2日(水)夜・金沢の天気 くもり
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