オリンピックの醍醐味はある意味で、新たなスポーツとスーパ-スターの発掘ではないだろうか。競技映像を見ることはできなかったが、スケートボード女子ストリートで、13歳の西矢椛(もみじ)選手が優勝し、日本史上最年少の五輪メダリストになった。2位のブラジル選手も13歳、3位の中山楓奈選手は16歳、表彰台に10代の選手が並んだことになる。スケートボードがオリンピック競技になっていることも知らなかった。そして、五輪競技には珍しく参加選手への年齢制限がないようだ。オリンピックのトレンドになってほしいものだ。
オリンピック競技で卓球と言えば中国というイメージだが、混合ダブルスで水谷隼・伊藤美誠選手がその「チャイナの壁」を突破して、日本の卓球界に初の金メダルをもたらした。新聞各紙は、「ついに王国、中国の壁を超えた」(7月27日付・朝日新聞)、「ついに、卓球王国・中国の牙城を崩した」(同・読売新聞)などと掲載している。
フタをあければアッという数字だった。視聴率調査会社「ビデオリサーチ」のプレスリリース(7月26日付)によると、23日に行われた東京オリンピック開会式はNHK総合で生中継され、またハイライトはフジテレビ系列とNHKBS1で放送され、それら3番組を集計対象とし、リアルタイムで視聴した人は日本全国で推計7326万8千人になると発表している。また、NHK総合の開会式は平均視聴率は56.4%(関東地区)だった。開催への批判も渦巻いたが、前回の1964年の東京五輪の61.2%に迫る高い数字だった。
競技では、冒頭のスケートボー女子ストリートの決勝と表彰式を放送したNHK総合(26日、午後0時20分から)の視聴率は9.8%だった。スケートボードという新参の競技でこの数字は見方によっては高い数字だ。また、中国に勝った卓球の混合ダブルスの決勝と表彰式を放送したフジテレビ(26日、午後10時20分から)の視聴率は24.6%だった。
台風8号が関東と東北に接近している。この台風をうまく利用する競技もある。国際サーフィン連盟は、千葉県一宮町にある東京オリンピックのサーフィン会場の波の高さや風向きなど気象状況を検討した結果、決勝を当初の日程より1日早め、27日中に準々決勝から決勝までを行うと発表した。大会の運営にも関わっている地元のサーフィンの経験者は「台風の影響で高くていい波がきている。また風向きもよく、サーフィンに適した波の崩れ方をしている。日程を1日早めて正解だ」と話している(7月27日付・NHKニュースWeb版)。台風が来れば波に乗る。サーファーの意気込みに迫力を感じる。
先ほどまでNHK-Eテレで、テニスの女子シングルス3回戦、大坂なおみ選手とチェコのマルケタ・ボンドロウソバ選手との対戦を見ていた。大坂選手はストレート負けでベスト8進出を逃した。開会式では聖火台に火をともす大役を担っただけに、金メダルへの強い思いもあったろう。スポーツの世界は厳しい。オリンピックは悲喜こもごものドラマの連続だ。
⇒27日(火)午後・金沢の天気 くもり時々あめ
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