金沢地方気象台が毎年出している「桜の開花宣言」が今年は今月26日にあり、平年よりも9日早く観測史上最も早いと発表された。同気象台の敷地にあるソメイヨシノが5、6輪以上の花をつけるというのが開花宣言の基準になっている。平成元年と平成14年と並び統計開始の昭和28年(1953年)以来で最も早い開花だとか。
昨日兼六園を歩いた=写真=。例年だと開花宣言後の週末、兼六園周辺の平地ではブルーシートを広げて宴会を楽しむ花見客の姿があちこちに見受けられたが、今年は閑散としている。見頃を迎える兼六園の桜の並木道にも観光客の姿はまばらだった。春の風物詩がなくなっているのだ。
兼六園近くの繁華街、片町を歩いた。「ハナキン」なのに人通りは少ない。ところが、居酒屋に入ると、けっこう人であふれていた。その後、2軒はしごをしたが、そこそこ入っている。店のマスターに「このご時世でも繁盛しているね」と声掛けすると、マスターは「常連客が来てくれて助かっています」と。観光客はインバウンド客も含めて減少しているが、常連客は「巣ごもり」生活のうっぷん晴らしか、と思いをめぐらせた。常連客の中に顔見知りがいた。70歳後半のシニア仲間と店に来たという。「われわれはマスターの応援団だから、コロナに負けるなと元気づけに来たんですよ」と。何とも頼もしい言葉だ。
確かに、テレビなどでは、閑散とした飲食店街の様子が映し出される。おそらく、このご時世が長引けば、経営が成り立たない、あるいはこの際だから閉店といった店が続出するだろうと誰しもが想像するに違いない。そこで、シニア世代が立ち上がった。「コロナに負けるな」、街の経済を支えよう、と。そのシニア仲間の話を聞いて、気が高ぶって少々飲み過ぎたようだ。きょうは二日酔い気味だった。
⇒28日(土)午前・金沢の天気 くもり
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