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「死んだらどうなるか」が書かれている~「往生要集」

2023年06月08日 05時45分56秒 | 宗教

久しぶりに菊谷隆太さんの「仏教に学ぶ幸福論」覗いてみたら、「死後の世界」が説かれている仏教の本である恵信僧都による「往生要集」のことを紹介していて、興味深く聞き入った。「往生要集」や「源信(恵心)僧都」の名前だけは、日本史の学習で耳にしていたが、内容は全く理解していなかった。

源信僧都は、約1000年前の平安時代中期の天台宗の僧で、親鸞が尊敬するインド、中国、日本の七高僧の一人である。彼は、優秀で学才に恵まれ、比叡山でも頭角を現し、15,6才の頃、時の村上天皇に仏教の講義を行うなど重用され、僧都という位やたくさんのご褒美を与えられた。ある時、彼はその下賜された褒美の品を故郷の母に送ったところ、母は、源信を諫める和歌を添えてその品物を送り返したというエピソードが紹介されていた。その時の和歌は、「後の世を渡す橋とぞ思いしに 世渡る僧となるぞ悲しき」とあり、ショック受けた源信は改心し、宝物を焼き払い、名誉も地位も投げ捨てて、仏道修行の励んだという。

愚者と智者に違いについても、蓮如上人の「御文章」を引用して、明確に解説してくれている。「八万の法蔵を知るというとも、後世を知らざる人を愚者とす。たとい、一文不知の尼入道なりというとも、後世を知るを智者とす、といえり」(御文章)まさに、「愚者」というのは、後世を知らない人、行く先の暗い人をいい、「智者」というのは、後世を知る人、100%の行く先が明るい人を言うそうである。この後世を知る人のことを「入正定聚」という。正定聚(絶対の幸福)に入った人ということである。親鸞聖人は「現生十種の益(現在生きている時に十の幸せを得られる)」のメインの幸せである「総益」の中の10番目に桁違いに大事な「入正定聚の益」を入れているという。源信が法然や親鸞に多大な影響を与えたと僧であったということも初めて知った。源信の往生要集は中国でもたくさん読まれ高く評価されて、中国では「小釈迦」とも呼ばれていたようである。


「死後の世界」が説かれている~仏教に学ぶ幸福論(15分): https://youtu.be/BOVOfcXJBsM



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