1月17日から、ゆうちょ銀行の一部サービスの料金が改定された。改定というか改悪されたサービス料金はいろいろあるようだが、個人的に一番困るのは、硬貨取扱料金が新設されたことである。今までは、買物の際にお釣りとしてもらった硬貨をためておいて、一定量たまったら、まとめて自分の口座に振り込むということをやっていたが、51枚以上の硬貨の取り扱いが、有料になってしまうため、無料でまとめて自分の口座に入れることができなくなった。51枚から100枚までだと550円、101枚から500枚までだと825円、501枚から1000枚までだと1100円、1000枚以上だと、500枚毎に550円が加算されるというから、ケチな話である。
係員に訊いたところ、窓口に51枚の硬貨を預け入れたら、550円と手数料を徴収するという。要するに、無料で預け入れたければ、事前に自分で硬貨枚数を数え50枚以下にして持って来いということである。コロナのこともあるので、自分で汚い硬貨を数えるのは抵抗がある。窓口では、マシーンで数えているので、手間がかかるわけでもなく、なぜ有料化したのかその真意を疑う。硬貨といえども、500円硬貨で50枚というと25000円にもなるのだから、預金金額が増えるという点では、大事なお金である。もっと顧客を大切にすべきであり、ゆうちょ銀行には「一円を笑う者は一円に泣く」と言いたい。
細かい改定内容を確認したく、係員に50枚ずつに分けて持ってきたら、無料でやってくれるのか訊いたところ、総額で扱うので、手数料がかかるという。50枚ずつを毎日持ってきたら、無料でいいのかと訊いたところ、それはOKだという。それでは、同じ日に時間をずらして持ってきたら、どうなるのかと訊いたら、詳細の規定がないとのことで運用ベースになるような説明をしていた。ゆうちょとしては、一般の銀行ではやっていないサービスなので、有料も当然のような口っぷりであった。一般の銀行ではやっていないというなら、それこそサービス戦略として売り物にしてもいいような気もするが、不祥事続きの体質では、そんな発想もないのであろう。
一番よく利用する近くの激安スーパーは、従来はペイペイでの支払いも可能であったが、何カ月か前から、現金でしかスーパー独自の割引が適用できないとしたため、やむなく現金での支払いとなってしまい、結果的に、釣銭として小銭がたまるようになってしまった。世の中、電子マネーが普及しつつあるが、他方では、現金精算でのみ割引を適用しようというところも少なくない。
硬貨取扱料金の新設も困るが、今回の改定で、ATM硬貨預払料金の新設も利用者が不便となるサービス改悪である。ATMでの預金の預け入れ・払戻しに硬貨が伴う場合、新たに硬貨預払料金がかかるようになったもので、預け入れでは、硬貨が1~25枚の場合110円、26~50枚の場合、220円、51~100枚の場合330円、払戻しでは、1枚でもあれば110円かかるという。ATMでは、有料となるが、カウンター窓口では無料でやってくれるというから、これもまた、ケチな話というか、ATMでの省力化促進とは逆行で対応係員を増やす結果となり、その真意が理解できない。
我が卓球クラブでは、会計担当がATMを利用してお金の出し入れをやっていたが、これからは手数料が発生するため、カウンターを利用せざるを得なくなるという。今までは、会計監査の関係で、1円単位でのお金の出し入れが通帳に残るようにしていたが、見直しが迫られそうである。また、コンビニにあるATMも曜日や時間帯によっては有料化されることになるが、それも不便となりそうである。不便を被りそうな人がどの位いるかわからないが、ゆうちょの幹部連中はわかっているのであろうか? 2015年のゆうちょの上場にあたって、ゆうちょ銀行の株を100株ほど購入したが、株価は下落の一途を辿り、今では約6万円も損していることからいい印象は一つもない。一般の銀行との差別化にも失敗しているようでは、今回の改定も裏目に出るような気がする。
Yahooニュース(1/17): https://news.yahoo.co.jp/byline/syunsukeyamasaki/20220117-00277698