毎週土曜は、BSテレ東の「男はつらいよ」を見ることが多い。何となく土曜の夜は寅さんというイメージでチャンネルを合わせてしまう。2月3日は、唯一の海外ロケとなった41作目の「寅次郎心の旅路」をやっていて、舞台は、オーストリアのウィーンでマドンナは竹下景子さんである。このウィーンロケは、当時のウィーン市長が機内で寅さんの映画を見て気に入り、強くロケを招致して実現したものという。ウィーンロケは、1988~89年頃(公開は1989年8月)だと思うが、当時はドイツのフランクフルトに駐在していて、このロケの話は、ウィーンに駐在していた同僚からよく聞いていた。
作品を見るのは2回目であるが、ウィーンの街の雰囲気や懐かしいドイツ語での会話が満載で懐かしい思い出が甦ってきた。寅さんとウィーンとでは、どうみても合致しないイメージがあるが、ドナウ川を江戸川に見立てるあたりの落差が妙に面白くあまり違和感はなかった。マドンナは観光ガイドをやっている設定だったので、ウィーンの観光地もたっぷり紹介されていた。「第三の男」のプラターや「会議は踊る」のイメージやウィーンの森、ドナウ川、モーツァルトと旅行気分を味わうことができた。オーストリアは、ドイツ語圏で親しみがあるし、音楽の都ウィーンには4回ほど旅行したことがあり、ザルツブルクも大好きである。この海外ロケは、KLMオランダ航空の協賛のようで、飛行機やアムステルダムの露出もあった。
「男はつらいよ」シリーズは、海外に住む日本人にとっては、日本を象徴するシーンが満載で、フランクフルトでの日本の映画会でも一番人気があった。特に、日本を離れ海外に住む日本人にとっては、寅さん映画は日本の原点というか日本人の心のふるさとであり、何回みても心が休まる不思議な映画である。海外ロケは、フランクフルト駐在中も何回か経験したが、俳優達とも交流できるので、楽しみでもあった。1988年の日本テレビのドラマ「春の砂漠」ロケでは、名取裕子、檀ふみ、国生さゆりさんという女優達と1週間もお付き合いしたことがあり、今となっては、懐かしい思い出となっている。
濱口竜介監督、西島秀俊主演映画「ドライブ・マイ・カー」が米アカデミー嘗の作品賞、監督賞、脚色賞、国際長編映画賞にノミネートされたというニュースが流れた。この作品の原作は、村上春樹さんで、昨年は、カンヌ国際映画祭で脚本賞はじめ4冠を受賞したが、今回 アカデミー嘗にもノミネートされたということで楽しみである。
この映画の主役を務める西島秀俊さんは、同じ高校の後輩であり、出世頭の一人である。卒業生の有名人には、作家の赤川次郎さん、エッセイストの嵐山光三郎さん、俳優の宍戸開さん、作曲家の羽田健太郎さん、さだまさしの「償い」引用で被告を諭したことで話題になった裁判官の山室恵さんや「小さな日記」でヒットしたフォーセインツのメンバーであった石尾豊さん(故人)等がいる。赤川さんと山室さん石尾さんは、自分と同学年である。あまり有名な高校ではないが、世の中で活躍している卒業生を見ると嬉しくなる。アカデミー賞でも何らかの嘗を取ってほしいものである。俳優に道に進んだ西島さんの今後の活躍を願っている。
年末の特番の一つとして、BS放送で、「セーラー服と機関銃」(1981年)の映画が放映され、ちゃんと見た記憶がなかったため、つい最後まで見てしまった。やくざものでタイトルが衝撃的で印象深いが、映画、主題歌、原作の作家及び主演女優が自分と妙にかかわりあっている。
原作は、赤川次郎氏で高校の同級生でもあり、自分の高校の卒業生としては一番の有名人かも知れない。他には、俳優の西島秀俊やエッセイストの嵐山光三郎や「小さな日記」の歌で有名なフォーセインツのメンバーであった石尾豊(故人)等もいる。石尾氏とは同じクラスだったので、よく知っていたが、赤川氏とは、残念ながら個人的な面識はなかった。
映画の主役は薬師丸ひろ子で、我が家から5分ほどのところにある高校の卒業生である。有名校でもないが、家を買った当時から、近くの高校に彼女が通っていたので、マスコミでも話題になっていた。映画自体より、薬師丸ひろ子が歌った主題歌の方が親しみがあり、当時からお気に入りの曲であった。同曲は、「夢の途中」というタイトルで、作曲した来生たかおが歌っているが、ともに気に入ってよく聴いている。
薬師丸ひろ子は、その後も映画やテレビで活躍しているが、2013年のNHK朝ドラの「あまちゃん」への出演は記憶に新しい。その彼女もそろそろ還暦を迎える年になろうとしているというから時の流れを感じる。歌手としても、いろいろ歌っているが、一番好きな曲は「あなたを・もっと・知りたくて」という曲で、彼女のイメージとピタリである。今も、「Just My Type Image Girls」の一曲となっている。
「セーラー服と機関銃」: https://youtu.be/wBviqI1RGSA
「あなたを・もっと・知りたくて」: https://youtu.be/9qoQXFxW0XY
約35年前、ドイツのフランクフルトに駐在していた頃、文化活動の一環として、現地の日本人を対象に、日本映画会を主催していたことがある。年2回ほどやっていたが、日曜日に現地の映画館を借り切って、日本映画を2本立で上映するのである。入場料は無料で、毎回200人位の日本人が見に来てくれていたと思う。ベルリンまで行ってベルリン在住の日本人向けに上映したこともある。
フィルムは、東京から送ってもらい、リストから選ぶことになるが、1本は必ず「男はつらいよ」シリーズ、もう1本は、「ドラえもん」等のアニメ映画であった。子供も多いので、アニメ映画も人気があったが、やはり、海外在住の日本人にとって、寅さん映画は、大変人気があり、日本人、日本文化の原点となっている。ドイツ人と結婚し海外生活が長い日本人にとっても、寅さん映画は、日本での元生活を思い出し、元気をくれる源になっている印象であった。日本中を旅している寅さんなので、ロケ地は日本全国で、映画に出てくる日本の原風景は懐かしいものばかりで、一層、日本が恋しくなるようである。
渥美清さんが亡くなってもう24年も経つ。映画に出てくる俳優さんも亡くなっている人が少なくない。時代の流れを感じるが、いつになっても寅さんの「男はつらいよ」は、我々の心のふるさとである。
まず、「復活の日」は、小松左京の同名SFを映像化。「1982年、東ドイツの研究所から猛毒ウイルスMM-88が盗まれた。ところが盗み出したスパイの乗った飛行機はアルプス山中で事故に遭い、ウイルスが蔓延した地球は、南極にわずかな人類を残して滅亡する。その生存者の一人、地震研究者吉住は、さらに大きな危険が近づいていることに気づく。アメリカ東部に大地震がおきる可能性があり、それは核ミサイルの発射を誘発するものだった……。」というようなストーリーである。サブタイトルが「VIRUS」というのも妙に怖い。
また、「コンテイジョン」は、「地球規模で新種のウィルスが感染拡大していく恐怖を描いたサスペンス大作。接触感染により数日で命を落とすという強力な新種ウィルスが香港で発生。感染は瞬く間に世界中に拡大していく。見えないウィルスの脅威に人々はパニックに襲われ、その恐怖の中で生き残るための道を探っていく。」という。これまた、かなり、新型コロナウイルス問題を彷彿させる怖い映画である。
今回の新型コロナウイルスの原因は未だに不明であり、武漢にある中国科学院武漢ウイルス研究所から漏れたのではないかという疑惑も否定できていない。真相解明はこれからだが、映画のようなことが現実に起こらないことを祈るのみである。映画を見てみたい気もするが、あまりに現実味を帯びていて怖いので、時を待ちたい。
「復活の日」オープニングとエンディング:
https://youtu.be/fkELi52Pevg
「コンテイジョン」予告編:
https://youtu.be/J07xWzYYjd0
「コンテイジョン」解説のYouTube:
https://youtu.be/ij3nuZ5ASnU
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