2月16日から25日までの予定で世界卓球選手権釜山大会(団体戦)が始まった。男子は戸上選手が高熱で欠場となったものの、ラッキーにも初戦の相手のナイジェリアが棄権し、不戦勝でのスタートとなった。2戦目のチェコにも3対0で一方的に勝利した。また、女子も、3対0で初戦のルクセンブルクに圧勝した。ルクセンブルクには、ニー・シャーリエンという中国出身の60歳の有名選手がいて、張本美和と対決し、年の差45歳という組み合わせの試合だったが、善戦していた。ペンホルダーでラケットを反転して使う彼女のプレイスタイルは自分と同じなので応援している。彼女は、オリンピックにも5回連続出場しているというから驚きであるが、還暦選手の活躍ぶりは年寄りにとっては元気づけられるものがある。2戦目のイラン戦は、平野選手が苦戦したが、やはり3対0で勝利し、幸先良いスタートをきった。イラン選手は、皆ヒジャブを被って、長パン着用なので、独特な雰囲気がある。イランと言えば、個人的に1996年に東京でイラン航空と親善試合を行うという貴重な経験をしたこともある。
今回の世界卓球は団体戦のみで、男女ともベスト8に入らないとパリ五輪の団体戦に出場できないというから、どの国も必死である。日本もまずは5カ国による予選リーグ戦で3位までに入り、決勝トーナメントに進み、ベスト8入りする必要があるというから熾烈である。前回の団体戦では、男女とも銅メダルを獲得しているので、ベスト8入りは固いと期待しているが、今回、世界最強の中国がインドに大苦戦し、1対2から3対2の大逆転でやっと辛勝するという大波乱もあったので、勝負ごとはわからないものである。
今回、いろいろな試合がライブでネット配信されているので、日本以外の国の試合も楽しむことができる。こういった国際試合を見ていると思い出すのは、世界のエアライン間の友好卓球大会である。1980年にマレーシア航空の提唱で始まり、同時多発テロの影響で2001年のバンクーバー大会を最後に中止されたが、毎年世界各地で全部で22回も開催された。東京でも1983年と1998年の2回開催された。技術レベルは低いが友好交流を目的として開催され、1983年東京大会の時は、16カ国から17社250人も参加し、その大会運営に中心的に係わるという貴重な経験を得た。1998年は人数こそ減ったが、11社から90人が参加した。外国での大会にも中国も含め、7回ほど参加し、外国人との試合を数多く経験し、卓球を通じて国際親善交流が実践できたことは大きな財産となっている。近年、日本選手の活躍で、幸いにも卓球人気は上がっているようで、テレビ中継やネットでの生配信もあるので、25日まで楽しめそうである。
張本 美和 対 ニー・シャーリエン: https://www.youtube.com/watch?v=HaB8S7yhW6A
6日、卓球のプロリーグであるTリーグを観戦しに大田区総合体育館に行ってきた。Tリーグは全国を回って開催されているので、東京都内での開催はあまりないが、今回は、木下アビエル神奈川vs日本ペイントマレッツという女子の試合が東京で行われるということで見に行ったものである。地元卓球クラブの行事の一環として、トップ選手のプレイを見学しようということで、チケットの半額をクラブで負担し、自由席であるが、個人負担は1000円であった。全部で14名が参加し、トップ選手の最高レベルのプレイを生観戦し、刺激を受けた。不思議なもので、上手な人のプレイを見ていると自分もうまくできるような錯覚に陥る。
木下アビエル神奈川は、世界選手権の代表レベルの木原美悠、長﨑美柚、平野美宇、張本美和を擁しており、今までの成績も6チーム中、NO1である。日本ペイントは、現時点では第3位であり、大分実力の差がある印象であったが、木下アビエルは、ベストメンバーで臨み、平野が横井咲桜に0-3で完敗したものの、木原/長﨑のダブルス、張本と木原のシングルスで勝利をおさめた。張本美和vs橋本帆乃香戦は、大接戦で見応えがあった。橋本は、日本一強いカットマンで、今や日本一となりつつある張本選手とほぼ互角に戦ったが、惜しくも敗れた。
Tリーグの観戦は、今までに何回か経験しているが、試合を一つのエンターテインメントとしてショー化しており、騒々しい感は否めない。今回の試合は、アビエルのホームゲームで、アビエル側で観戦し、得点をあげるたびに、応援グッズで拍手するので、騒々しい中での観戦であった。試合に先立ち、最近引退した水谷準さんのサービスを受けるイベントも行なわれた。観戦者数は、2011人と発表され、ほぼ会場は埋まっていたが、Tリーグがドイツのブンデスリーガのようになるには、チーム数がもっと増えることと中国はじめ外国人選手がもっと参加する必要があろう。
木下アビエル神奈川の選手入場: https://www.youtube.com/watch?v=vfmsLqJNtTQ
25日は、我が卓球クラブの今年最後の練習日で打ち納めとなった。月に一度月末には、競技会と称して、練習の成果を試すため、競技会を行なっているが、25日はちょうど競技会と重なり、競技会が打ち納めとなった。我がクラブは、創立25年も経つが、高齢化が進み、平均年齢は、75歳を超えている。人数も一時は、45人位いたが、今は35人程度となり、創立時のメンバーは一人もいない。25日は、クリスマスということもあってか、参加者は16人にとどまった。
競技会は、通常、参加人数に応じ、24人、28人、32人という組み合わせチャートを使って、ダブルスの対抗戦を行っているが、最近は24人を下回ることが多く、ダブルス戦といっても、2対1の変則で行う試合も増えている。同等レベルになるよう抽選で組み合わせているので、試合は拮抗することが多い。試合は、全部で6試合行うが、組むペアはすべて異なり、同じ相手と2度あたることはあるが、概していろいろな試合ができる。チャートの作成は、試行錯誤で作ったものだが、意外と難しい。参加者が少なくなってきたので、20人用も新たに作ろうと思ったが、意外と難しく頓挫している。理想的には、組むペアがすべて異なり、相手もすべて異なるような組み合わせチャートを作成したいが、順列組み合わせの数学的才能が要求されるので、文系人間にとってはちょっと荷が重い。
競技会では、A、Bのチームに分かれ、対抗戦を行い、勝ちチームのメンバーには、100円ショップで使える券を賞品として出している。勝てば、好きなものが買える券がもらえるので評判はなかなか良い。商品券は市販されていないので、前は金券ショップで買っていたが、今年は出回っておらず、やむなくメルカリで購入してぃる。単なる遊びレベルであるが、賞品もあるので、皆頑張っている感がある。チーム戦で賞品がもらえるが、個人の年間通しての成績も残しており、総会時に年間ランキングに基づきで表彰も行っている。全試合に参加したメンバーには、皆勤賞も用意している。25日は、人数不足で対抗戦ができなかったので、16人によるダブルス戦を行い、参加者全員にクリスマスプレゼントとして100円ショップ券をプレゼントし、好評であった。
コロナ禍も落ち着き始め、11月23日から1泊2日で地元の年寄り卓球クラブの合宿が4年振りに開催された。場所は、ここ十数年お世話になっている千葉県の白子温泉にある体育館が併設されている温泉ホテルである。例年だと2泊3日でやっていたが、ホテルがうまく取れなかったこととコロナがらみの抑制もあって、1泊にとどめることにした。合宿というと大学生の合宿というイメージがあるが、平均年令は、72才を超えるという年寄り15人(男性9人 女性6人)の参加なので、合宿といっても朝連があるわけでもなく、練習や試合の後、宴会、カラオケといった具合で、遊びの延長というか慰安旅行のようなものである。今回、参加者の一人が車酔いで、入院するという不測の事態もあったが、翌日には復帰し、無事合宿を終えることができた。年寄軍団なので、いつ何が起こるかわからないともいえる。
今までに、9回参加したことがあるが、この年になって合宿なるものを経験できるなんて貴重な機会であるともいえる。健康寿命を過ぎた人が大半であることを考えると恵まれているというか感謝する次第である。好きな卓球をやって、温泉に入り、美味しい夕食をいただき、カラオケを楽しみ、交友を深めることができるのであるから、極上の時間ともいえる。ただ、メンバーの高齢化も進み、参加者も減りつつあり、個人的にも今年度でクラブを卒業する予定なので、最後の合宿生活となるかも知れない。
電車で、千葉県の茂原駅まで行くと、ホテルのバスが迎えに来てくれるので、足も楽である。ホテルから体育館まで約1分、広い体育館で卓球の練習や試合を楽しんだ後は、ゆっくりと温泉に入り、6時すぎから宴会が始まる。よくある温泉旅館の夕食なので、食べきれないほどいろいろな料理がテーブルに並ぶ。カラオケが付いている宴会場なので、途中からカラオケタイムとなる。お酒とカラオケが好きな人にとっては、極上のひと時となる。4年振りに楽しいひと時を過ごすことができた。
今年は、1泊なので、そんなに多くは練習や試合はできなかったが、自分の体調からすると無理はできないので、1泊で十分ともいえる。宴会の最後は、決まって「青い山脈」を全員で歌って終わる。この曲は、我がクラブのテーマソングのような歌で、我々年寄り世代にはピタリの感がある。この曲は、今NHK朝ドラ「ブギウギ」で、草なぎ剛が演じる服部良一さんが作曲したもので、何度聴いてもワクワクする素敵な曲である。宴会後は、特別室に移り、プレイのビデオ映像を鑑賞する反省会を兼ねる飲み会で交友を深めた。ひとまず無事合宿から生還できたことに感謝する次第である。合宿中に撮った写真をもとに、別途YouTubeの合宿アルバムを作成し、思い出を共有する予定である。
青い山脈(神戸一郎・青山和子): https://youtu.be/JSV7ctB0bCE?si=YxU4hAQHKOFsl3R-
合宿所の体育館にて